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2019/05/03 17:33

香港大引:ハンセン0.5%高で続伸、創科実業4.3%上昇 無料記事

 3日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比137.37ポイント(0.46%)高の30081.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が18.33ポイント(0.16%)高の11575.05ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数は終値ベースで約2週ぶりに、節目の30000ポイントを回復。売買代金は667億1700万香港ドルと低水準が続いた(2日は714億5900万香港ドル)。
 米中通商交渉の妥結期待が支え。昨夜の米株安を嫌気し売りが先行したものの、下値は固く、後場からプラス圏に浮上した。米中両政府は今月8日、閣僚級の通商協議をワシントンで再開させる予定。1日に終了した協議の結果を受け、米メディアは「両国は追加関税の一部撤回で合意に近づいている」と報じた。また、「10日までの通商合意は可能」とも伝えられている。難航している中国の産業補助金に関しては、米商工会議所のブリリアント副会頭が2日、中国に対して譲歩する可能性を示唆している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.3%高、大手行の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が4.0%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.8%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.3%高、金融大手グループのHSBC(5/HK)が2.1%高と上げが目立った。創科実業と申洲国際集団は米国向け売上比率が大きいこともあり、米中関係の改善が好材料となる。恒生銀行は昼休みに四半期の配当額を公表。後場から上げ幅を広げている。HSBCも昼休みに発表した四半期決算が市場予想を上回り、後場から買い優勢に転じた。
 業種別では、半導体が高い。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.2%、華虹半導体(1347/HK)が5.8%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.6%ずつ上昇した。SMICは8日、華虹半導体は9日に1〜3月期決算を発表する予定。すでに報告を終えたASMパシフィック・テクノロジーについては、8割減益と苦戦を強いられたことが明らかにされている。ただ、複数のブローカーは、「業績悪化は予想通り、年後半からは回復する」と指摘した。
 ゼネコンや素材などインフラ建設セクターもしっかり。中国鉄建(1186/HK)が5.2%高、中国中鉄(390/HK)が2.5%高、中国建築国際集団(3311/HK)が1.5%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.9%高、華潤水泥HD(1313/HK)が1.2%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.2%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは労働節(メーデー)により1〜3日に休場。週明け6日に取引を再開する。


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