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2019/02/26 13:32

香港前場:ハンセン0.5%安で5日ぶり反落、上海総合は0.4%高 無料記事

 26日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比148.68ポイント(0.51%)安の28810.62ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が38.45ポイント(0.33%)安の11592.58ポイントとそろって5日ぶりに反落した。半日の売買代金は728億3000万香港ドルとなっている(25日前場は869億4300万香港ドル)。
 戻り待ちの売りにおされる流れ。ハンセン指数は25日までの4日続伸で、約8カ月ぶりの高値水準を回復していた。米中協議の進展に関しての期待感は根強いものの、いったんの材料出尽くが意識されている。トランプ米大統領は24日、中国製品に対する関税引き上げ期限(3月1日)の延期を表明。また大統領は25日にも、「(通商合意に)近づいている」と強調した。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕を来週(3月5日)に控え、中国の景気テコ入れ策に対する期待感が強まっている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が11.1%安と急落。2019年第1四半期(1〜3月)業績の65〜75%減益を予想したことが嫌気された。そのほか、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.3%安、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.0%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.0%安、と下げが目立っている。
 業種別では、証券が安い。華泰証券(6886/HK)が3.2%、中信証券(6030/HK)が3.1%、海通証券(6837/HK)が3.0%、中国銀河証券(6881/HK)が2.7%、広発証券(1776/HK)が1.6%ずつ下落した。
 不動産セクターもさえない。広州富力地産(2777/HK)が2.9%安、中国金茂HD(817/HK)が1.7%安、中国恒大集団(3333/HK)が1.6%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.5%安で引けた。
 半面、ゼネコンやプラント建設、エンジニアリングなどインフラ関連セクターはしっかり。中国中鉄(390/HK)が4.7%高、中国鉄建(1186/HK)と中国交通建設(1800/HK)がそろって3.2%高、中国建築国際集団(3311/HK)が2.4%高、中リョ国際工程(2068/HK)が8.7%高、中国冶金科工(1618/HK)が4.4%高と値を上げている。現地メディアは26日、「国家発展改革委員会の固定資産投資に関する報告書を支援材料に、2019年のインフラ建設投資は安定的に推移する見通し」などと報じた。これより先、国営の中国鉄路総公司は、「鉄道債の発行枠を3000億人民元(約4兆9500億円)に拡大する」とも伝えられている。前年の2400億人民元を25%上回る規模だ。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.42%高の2973.71ポイントで前場の取引を終えた。インフラ関連株が高い。証券株、海運株、医薬品株、公益株、不動産株、ハイテク株の一角も買われた。半面、銀行株、保険株、消費関連株、自動車株は売られている。


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