2021/05/04 17:31
香港大引:ハンセン0.7%高で3日ぶり反発、石油と消費関連に買い
4日の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比199.60ポイント(0.70%)高の28557.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が52.72ポイント(0.49%)高の10765.72ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は908億香港ドルと低水準が続き、今年最低を更新している(3日は958億4600万香港ドル)。
経済回復の期待感が先行する流れ。米国やドイツ、フランスなど主要国の一部では、新型コロナウイルス感染対策で導入した行動規制が緩和されつつある。また、香港では、2021年1〜3月期の域内総生産(GDP)が速報値で前年同期比7.8%増となり、7四半期ぶりにプラス成長を回復した。ただ、上値は重い。中国本土がメーデーの大型連休中(1日〜5日)ということもあり、積極的な売買も手控えられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.1%高、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.6%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.1%高と上げが目立った。石油株に関しては、原油高も追い風。昨夜のWTI原油先物は、需要持ち直しの見方で1.4%高と反発した。経済活動の制限緩和に伴い、エネルギー消費も回復すると期待されている。
セクター別では、スポーツ用品や家電、食品飲料など消費セクターが高い。上記した安踏体育用品のほか、中国動向(3818/HK)が4.1%、李寧(リーニン:2331/HK)が3.8%、TCL電子HD(1070/HK)が2.7%、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が2.4%、中国雨潤食品集団(1068/HK)が9.2%、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.1%ずつ上昇した。李寧は上場来高値を更新している。メーデー連休中の消費活況が手がかり。決済サービス大手の銀聯(ユニオン・ペイ)によると、連休初日の取引額は3987億人民元(約6兆7200億円)に達し、新型コロナウイルス流行前の2019年同期比で6.5%増加した。
非鉄や鉄鋼の素材セクターも物色される。五鉱資源(1208/HK)が9.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が9.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が8.3%高、江西銅業(358/HK)が8.0%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.4%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が18.5%高、鞍鋼(347/HK)が6.1%高、中国東方集団HD(581/HK)が5.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.3%高で引けた。カーボンニュートラルを目指す中国では、非鉄や鉄鋼など素材各社が業界をあげて余剰生産の解消に務めている。増産抑制による市況引き締まりが期待される状況だ。
半面、中国金融セクターはさえない。中国建設銀行(939/HK)が0.8%、中国農業銀行(1288/HK)が0.7%、中国工商銀行(1398/HK)と中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)がそろって0.6%、中国平安保険(2318/HK)が0.8%ずつ下落した。中国平安保険は先週末(4月30日)、経営再建中の北大方正集団(ファウンダー・グループ)について、資産再編完了後の「新方正集団」を傘下に収め、方正集団の医療、金融、IT、教育関連資産を取り込む計画を発表。ブローカー各社の評価は概ね高いものの、好感する買いは限定されている(前日は2.5%安で終了)。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
経済回復の期待感が先行する流れ。米国やドイツ、フランスなど主要国の一部では、新型コロナウイルス感染対策で導入した行動規制が緩和されつつある。また、香港では、2021年1〜3月期の域内総生産(GDP)が速報値で前年同期比7.8%増となり、7四半期ぶりにプラス成長を回復した。ただ、上値は重い。中国本土がメーデーの大型連休中(1日〜5日)ということもあり、積極的な売買も手控えられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.1%高、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.6%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.1%高と上げが目立った。石油株に関しては、原油高も追い風。昨夜のWTI原油先物は、需要持ち直しの見方で1.4%高と反発した。経済活動の制限緩和に伴い、エネルギー消費も回復すると期待されている。
セクター別では、スポーツ用品や家電、食品飲料など消費セクターが高い。上記した安踏体育用品のほか、中国動向(3818/HK)が4.1%、李寧(リーニン:2331/HK)が3.8%、TCL電子HD(1070/HK)が2.7%、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が2.4%、中国雨潤食品集団(1068/HK)が9.2%、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.1%ずつ上昇した。李寧は上場来高値を更新している。メーデー連休中の消費活況が手がかり。決済サービス大手の銀聯(ユニオン・ペイ)によると、連休初日の取引額は3987億人民元(約6兆7200億円)に達し、新型コロナウイルス流行前の2019年同期比で6.5%増加した。
非鉄や鉄鋼の素材セクターも物色される。五鉱資源(1208/HK)が9.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が9.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が8.3%高、江西銅業(358/HK)が8.0%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.4%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が18.5%高、鞍鋼(347/HK)が6.1%高、中国東方集団HD(581/HK)が5.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.3%高で引けた。カーボンニュートラルを目指す中国では、非鉄や鉄鋼など素材各社が業界をあげて余剰生産の解消に務めている。増産抑制による市況引き締まりが期待される状況だ。
半面、中国金融セクターはさえない。中国建設銀行(939/HK)が0.8%、中国農業銀行(1288/HK)が0.7%、中国工商銀行(1398/HK)と中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)がそろって0.6%、中国平安保険(2318/HK)が0.8%ずつ下落した。中国平安保険は先週末(4月30日)、経営再建中の北大方正集団(ファウンダー・グループ)について、資産再編完了後の「新方正集団」を傘下に収め、方正集団の医療、金融、IT、教育関連資産を取り込む計画を発表。ブローカー各社の評価は概ね高いものの、好感する買いは限定されている(前日は2.5%安で終了)。
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