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2021/03/03 13:37

香港前場:ハンセン1.7%高で反発、上海総合は1.3%上昇 無料記事

 3日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比491.88ポイント(1.69%)高の29587.74ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が181.64ポイント(1.60%)高の11542.99ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は949億8000万香港ドルとなっている(2日の前場は1410億4600万香港ドル)。
 金利高の警戒感後退が買い安心感を誘う流れ。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は2日、米経済は回復しつつあるとしたものの、現行の大規模な債券購入ペースを落とすには時間がかかるとの見解を示した。金融緩和が長期化するとの見方が改めて広がる中、急ピッチな金利上昇も抑制されると分析されている。また、中国で昼前に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)に関しては、翌日物から1年物まで全期間で低下した。新型コロナウイルスのワクチン普及にも期待感。中国の感染症研究の第一人者で、国家衛生健康委員会の専門家チームを率いる鐘南山氏は、「足もとのワクチン接種率は中国全体の3.56%にとどまるものの、6月時点の40%到達を目指す」と述べた。香港の各指数は前引けにかけて、上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 中国の金融セクターが上げを主導。招商銀行(3968/HK)が6.8%高、中国工商銀行(1398/HK)が4.4%高、中国建設銀行(939/HK)が3.8%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.3%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.1%高、中国平安保険(2318/HK)が2.8%高で前場取引を終えた。
 非鉄・レアアースや鉄鋼のセクターも高い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が10.7%、五鉱資源(1208/HK)が6.4%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が6.0%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.5%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.0%、江西銅業(358/HK)が2.1%、鞍鋼(347/HK)が13.2%、中国東方集団HD(581/HK)が17.1%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が9.8%ずつ上昇した。市況高がプラス。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅、鉄筋など主要な産品が軒並み高で推移している。
 石油や石炭、天然ガスのエネルギーセクターもしっかり。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.2%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.8%高、エン州煤業(1171/HK)が5.9%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.7%高、中国神華能源(1088/HK)が2.5%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.8%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.7%高で引けた。
 経済活動の正常化で恩恵を受けやすい、空運やカジノなどレジャー関連も物色される。中国南方航空(1055/HK)が5.7%高、中国国際航空(753/HK)が3.2%高、中国東方航空(670/HK)が2.3%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が6.4%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が6.0%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が3.0%高と値を上げた。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.33%高の3555.28ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引する。素材株、エネルギー株、消費関連株、空運株、インフラ関連株、医薬品株、不動産株なども買われた。半面、半導体株は安い。防衛関連株も売られた。



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