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2021/03/01 13:36

香港前場:ハンセン1.2%高で反発、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 週明け1日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比348.17ポイント(1.20%)高の29328.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が143.18ポイント(1.27%)高の11390.39ポイントとそろって反発した。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は3.0%高と反発。他の指数をアウトパフォームした。半日の売買代金は1201億8600万香港ドルとなっている(2月26日の前場は1455億7500万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが先行する流れ。先週末のハンセン指数は3.6%安と今年最大の下落率を記録し、約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいた。米10年債利回りの上昇が一服する中、米株市場で高PERのハイテク株(成長株)に買い戻しが入ったことも好感されている。
 ただ、上値は限定された。中国景気の先行き不安がくすぶる。前日(2月28日)発表された2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.6となり、3カ月連続で前月を下回った。指数は前引けにかけ、上げ幅をやや縮小している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が7.2%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.1%高、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.7%高と上げが目立った。このほか、指数構成銘柄の四半期毎見直しで新規組み入れが決定した銘柄群も買われる。阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が7.5%高、海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.4%高、龍湖集団HD(ロンフォー・グループ・ホールディングス:960/HK)が2.4%高で前場取引を終えた。
 セクター別では、スポーツ用品や家電など消費関連が高い。上記した安踏体育用品のほか、361度国際(1361/HK)が7.9%、李寧(リーニン:2331/HK)が6.7%、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が7.8%、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が5.4%ずつ上昇した。
 自動車関連セクターもしっかり。自動車向け小型モーター世界大手の徳昌電機HD(ジョンソン・エレクトリック・ホールディングス:179/HK)が4.2%高、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が3.7%高、乗用車や商用車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が6.1%高、吉利汽車HD(175/HK)が3.4%高、中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が5.9%高と値を上げた。
 農業関連セクターも物色される。窒素系肥料メーカーの中海石油化学(チャイナ・ブルーケミカル:3983/HK)が11.7%高、農機メーカー中国大手の第一トラクター(ファースト・トラクター:38/HK)が10.1%高、肥料販売中国最大手の中化化肥HD(サイノフェルト:297/HK)が4.4%高、アグリビジネスの超大現代農業(682/HK)が1.3%高で引けた。第一トラクターに関しては、中国農業農村部が26日、新たな農業機械購入補助金政策を実施すると発表したことが引き続き材料視されている。同社株は約3年半ぶりの高値水準を回復した。
 半面、素材セクターの一角はさえない。非鉄の金川集団国際資源(2362/HK)が9.4%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が6.8%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.8%安、セメントの華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)が2.1%安、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が1.6%安、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.1%安、鞍鋼(347/HK)が1.1%安と下落した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.52%高の3527.30ポイントで取引を終了した。素材株が高い。ハイテク株、食品飲料株、自動車株、海運株、インフラ関連株、不動産株、医薬品株なども買われた。半面、金融株は安い。公益株、防衛関連株も売られた。



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