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2021/02/26 13:25

香港前場:ハンセン2.4%安で急反落、上海総合は1.8%下落 無料記事

 26日前場の香港マーケットは値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比731.68ポイント(2.43%)安の29342.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が312.73ポイント(2.67%)安の11404.68ポイントとそろって急反落した。半日の売買代金は1455億7500万香港ドルとなっている(25日の前場は1482億9800万香港ドル)。
 内外の金利高が警戒される流れ。米財務省が昨夜実施した7年債の入札が不調に終わり、米10年債利回りは一時1.61%と昨年2月以来の水準に上昇した。中国でも午前に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物が前日に続き上昇し、1年物など期間の長い物も上昇基調が継続している。急速な金利上昇は、株式マーケットの逆風になると懸念された。金利上昇に伴った割高感が意識されるなか、ハイテクなど高PERのグロース株(成長株)に売りが先行している。(亜州リサーチ編集部)
 ITやハイテクなど「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は4.6%安と急反落(1月17日以来、約6週ぶりの安値水準)。組み入れウエート上位の銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が6.0%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.8%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.7%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が4.3%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.8%安と値を下げている。そのほか、ハンセン指数の構成銘柄では、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が4.8%安の475.80香港ドルと5日続落。約1カ月半ぶりの安値を付けた。香港の陳茂波(ポール・チャン)財政長官が24日の次年度(2021/22年)予算案演説で、証券取引印紙税の税率引き上げを発表したことも引き続き売り材料視されている。
 非鉄(レアアース)関連も急落。五鉱資源(1208/HK)が10.9%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が10.7%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が10.2%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.5%安、江西銅業(358/HK)が5.1%安で引けた。リチウム製品の江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)に関しては、第三者割当増資の計画も嫌気されている。
 半導体セクターも安い。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が7.7%、華虹半導体(1347/HK)が5.9%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.5%ずつ下落した。半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMが26日公表した通期決算は、純利益が2.6倍に拡大するなど堅調だったものの、好材料の出尽くしも意識されている(前日は7.9%高と急伸)。
 自動車セクターもさえない。比亜迪(BYD:1211/HK)が7.0%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.0%安、吉利汽車HD(175/HK)が3.8%安、長城汽車(2333/HK)が3.3%安、東風汽車集団(489/HK)が3.2%安で前場取引を終えた。
 本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.84%安の3519.09ポイントで取引を終了した。素材株が安い。消費関連株、エネルギー株、金融株、ハイテク株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株など幅広く売られた。



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