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2021/04/21 13:32

香港前場:ハンセン1.6%安で4日ぶり反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比474.15ポイント(1.63%)安の28661.58ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が179.90ポイント(1.62%)安の10905.97ポイントと続落した。半日の売買代金は917億6100万香港ドルとなっている(20日前場は1321億1900万香港ドル)。
 投資家のリスク回避スタンスが強まる流れ。インドなど新興国を中心に一部の国で新型コロナウイルス感染が再び深刻化するなか、世界経済の回復が後ずれすると不安視された。世界保健機関(WHO)の最新統計によれば、世界の新規感染は先週まで8週連続で増加し、過去最多を記録している。昨夜の欧米株安、原油や非鉄の市況安も投資家心理を冷やした。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が7.0%安、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.7%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.5%安と下げが目立った。安踏体育用品に関しては、「筆頭株主が保有株の一部をディスカウント価格で売却する」と朝方発表されたことがネガティブ。出来高は概算1億1835万株に膨らんだ(20日は809万株)。
 セクター別では、エネルギー関連が安い。上記した中国石油化工のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.2%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.2%、エン州煤業(1171/HK)が4.1%、中国中煤能源(1898/HK)が2.3%ずつ下落した。
 レアアース・非鉄セクターも急落。五鉱資源(1208/HK)が7.0%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%安、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)と江西銅業(358/HK)がそろって2.2%安で引けた。非鉄の市況安に加え、当局が原材料価格の監視強化方針を示したことが売り材料視されている。
 空運・海運セクターもさえない。中国南方航空(1055/HK)と中国国際航空(753/HK)がそろって2.8%安、中国東方航空(670/HK)が2.2%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.3%安、中遠海運HD(1919/HK)が2.0%安で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%高の3478.06ポイントで取引を終了した。銀行株が相場をけん引する。医薬品株、食品飲料株、不動産株、半導体株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、運輸株、自動車株、インフラ関連株、公益株も売られた。



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