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2021/09/27 13:30

香港前場:ハンセン0.3%高で反発、上海総合は1.3%下落 無料記事

 週明け27日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比67.59ポイント(0.28%)高の24259.75ポイントと反発。本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は0.27ポイント安の8604.72ポイントとほぼ横ばいだった。半日の売買代金は894億280万香港ドルとなっている(24日の前場は739億2810万香港ドル)。
 中国人民銀行(中央銀行)の資金供給スタンスが相場を下支えする流れ。人民銀はこのところ、リバースレポを通じた資金供給を連日で実施している。原油高もプラス。先週末のWTI原油先物は0.9%高と続伸し、2カ月ぶりの高値水準を一時回復した。もっとも、上値は重い。中国不動産業界の債務問題を巡る警戒感が依然としてくすぶっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.7%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.5%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)と飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)がそろって3.2%高と上げが目立った。中国海洋石油に関しては、足もとの原油高に加え、上海証券取引所に重複上場する計画を明らかにしたことも好感されている。
 セクター別では、中国の保険が高い。中国平安保険(2318/HK)が2.8%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.2%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が0.9%ずつ上昇した。
 食品飲料や家電など消費セクターも物色される。農夫山泉(ノンフー・スプリング:9633/HK)が5.4%高、中国旺旺HD(151/HK)と康師傅HD(ティンイー:322/HK)がそろって1.4%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が9.8%高、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が0.6%高で引けた。
 半面、海運・港湾セクターは安い。海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が12.7%、中遠海運HD(1919/HK)が9.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が8.9%、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が6.6%、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が9.9%、天津港発展HD(3382/HK)が4.5%、招商局港口HD(144/HK)が3.3%ずつ下落した。
 他の個別株動向では、民営デベロッパーの融創中国HD(SUNACチャイナ・ホールディングス:1918/HK)が19.8%安。流動性懸念が浮上した。複数メディアが26日にまでに、「紹興子会社が地元政府に対し、資金繰り難に直面しているとして、政策面での支援を求める文書を送ったもよう」などと報じている。そのほか、デフォルト(債務不履行)リスクに直面する中国恒大集団(3333/HK)傘下で、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が10.3%安。恒大新能源汽車は24日引け後、資金繰りの悪化を受け、一部事業のプロジェクトを中止したと発表した。さらに26日、上海「科創板」への上場計画を撤回すると発表している。他方、中国恒大集団は乱高下。上は6.4%高、下は4.2%安、前引けは前営業日比変わらずだった。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.30%安の3565.94ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。不動産株、自動車株、公益株、ハイテク株、海運株、インフラ関連株、銀行株なども売られた。半面、食品飲料株は高い。医薬品株、保険株も買われた。



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