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2021/09/16 13:23

香港前場:ハンセン2.0%安で4日続落、上海総合0.7%下落 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比494.39ポイント(1.97%)安の24538.82ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が189.86ポイント(2.12%)安の8746.67ポイントとそろって4日続落した。半日の売買代金は819億1500万香港ドルとなっている(15日の前場は799億2850万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが続く。中国産業引き締めの警戒感や、中国景気回復ペースの鈍化懸念が依然としてくすぶっている。また、大手不動産会社の債務問題が深刻化しつつあることも、心理悪化につながった。流動性リスクに直面する中国恒大集団(3333/HK)を巡っては、消息筋情報として外電が15日、「中国の住宅都市建設農村部が主要銀行に対し、今月20日が期限の利払いができない見込みと通知したもよう」と報じている。昨夜の原油高を好感した買いが先行したものの、指数はほどなくマイナスに転じ、前引けにかけて下げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した中国恒大集団が8.5%、広州富力地産(2777/HK)が12.8%、世茂房地産HD(813/HK)が11.8%、融創中国HD(1918/HK)が11.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が10.2%ずつ下落した。デベロッパー各社が多額な債務を抱える中、広州富力地産などにも財務懸念が浮上している。
 自動車セクターも急落。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が16.8%安、長城汽車(2333/HK)が7.5%安、吉利汽車HD(175/HK)が5.1%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が4.4%安、東風汽車集団(489/HK)が3.8%安、広州汽車集団(2238/HK)が3.6%安で引けた。中国恒大新能源汽車集団については、親会社(中国恒大集団)の債務問題が不安視されている。
 中国発電セクターもさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が10.7%安、華能国際電力(902/HK)が4.9%安、華電国際電力(1071/HK)が4.8%安、華潤電力HD(836/HK)が4.7%安、大唐国際発電(991/HK)が4.3%安で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、外食グループ大手の百勝中国HD(ヤム・チャイナ・ホールディングス:9987/HK)が3.0%安。同社は15日、8月に国内17省で500以上の店舗を閉鎖、またはテイクアウトのみの運営としたことを明らかにした。中国の外食産業は、7月下旬以降、江蘇省南京市を中心に新型コロナウイルス変異株(デルタ株)が感染拡大したことで、大きなダメージを受けている。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%安の3631.45ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、不動産株、素材株、インフラ関連株、運輸株、銀行株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。食品飲料株、保険株も買われた。



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