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2021/08/09 17:36

香港大引:ハンセン0.4%高で3日ぶり反発、アリババは2.5%下落 無料記事

 週明け9日の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比104.00ポイント(0.40%)高の26283.40ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が40.42ポイント(0.44%)高の9313.97ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1475億400万香港ドルとなっている(6日は1480億4060万香港ドル)。 
 中国の景気テコ入れ策が期待される流れ。中国景気の回復ペース鈍化が懸念される中、当局は経済対策を強める――との見方が強まった。先週7日に発表された今年7月の貿易統計では、輸出と輸入の伸び率が予想以上に前月から鈍化している。指標下振れを嫌気した売りが先行したものの、下値は堅く、指数はほどなくプラスに転じた。なお、朝方公表された7月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がそれぞれ予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国の不動産が高い。碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が4.7%、華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が4.4%、中国海外発展(688/HK)が3.5%ずつ上昇した。
 中国の金融セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が4.4%高、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が4.1%高、中国建設銀行(939/HK)が1.3%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が4.7%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.8%高と値を上げた。
 旅行関連の銘柄群も物色される。エアラインの中国東方航空(670/HK)が1.9%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.6%高、中国南方航空(1055/HK)と中国国際航空(753/HK)がそろって1.5%高、ツアー会社や旅行予約サイトの東瀛遊HD(EGLホールディングス:6882/HK)が7.5%高、縦横遊HD(WWPKGホールディングス:8069/HK)が1.8%高で引けた。
 半面、中国自動車セクターはさえない。長城汽車(2333/HK)が5.7%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.3%安、東風汽車集団(489/HK)が1.1%安、広州汽車集団(2238/HK)が1.0%安、吉利汽車HD(175/HK)が0.9%安で取引を終えた。各社が報告した月次営業実績では、新車販売動向の落ち込みが確認されている。
 そのほか、Eコマース国内最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.5%安。当局はネット業界に対する優遇税制を縮小する見通し――と伝わる中、アリババは投資家に対し、税負担の増加を警告した。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.05%高の3494.64ポイントで取引を終了した。金融株が上げを主導する。不動産株、食品飲料株、小売株、メディア関連株、エネルギー株、医薬品株、空運株なども買われた。半面、半導体株は安い。自動車株、金鉱株、防衛関連株も売られた。


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