11日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比2.69ポイント（0.08％）高の3532.62ポイントと小幅ながら3日続伸した（上海A株指数は0.08％高の3702.51ポイント）。
　前日までの好調地合いを継ぐ流れ。経済回復ペースの遅れが警戒される中、当局は景気対策を強める――との見方が続いている。資金流入の期待も高まる状況。中国国内では6月以降、新規の投資ファンドが相次ぎ立ち上げられた。ただ、上値は重い。国内で新型コロナウイルス感染が拡大し、行動規制が強化されていることを不安視してる。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、不動産の上げが目立つ。保利地産（600048/SH）が8.3％高、金地集団（600383/SH）が6.8％高、新城控股集団（601155/SH）が4.6％高で引けた。
　資源・素材株も高い。中国中煤能源（601898/SH）が8.2％、エン州煤業（600188/SH）が5.9％、馬鞍山鋼鉄（600808/SH）が6.9％、中国アルミ（601600/SH）が3.8％ずつ上昇した。
　銀行株もしっかり。中国郵政儲蓄銀行（601658/SH）が5.1％高、中国建設銀行（601939/SH）が2.7％高、中国工商銀行（601398/SH）が2.0％高と値を上げた。中国銀行保険監督管理委員会の発表（10日付）によると、今年6月末時点の不良債権比率が3四半期連続で改善した。そのほか、インフラ建設関連株、海運株、公益株、保険株なども買われている。
　半面、消費関連セクターはさえない。免税店運営の中国旅遊集団中免（601888/SH）が3.1％安、白酒最大手の貴州茅台酒（貴州マオタイ：600519/SH）が2.7％安、醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品（603288/SH）が2.6％安、乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団（600887/SH）が2.0％安、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車（601633/SH）が1.4％安と値を下げた。医薬品株、ハイテク株、証券株も売られている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.16ポイント（0.06％）安の264.13ポイント、深センB株指数が0.15ポイント（0.01％）安の1210.81ポイントで終了した。



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