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2021/09/23 13:29

香港前場:ハンセン0.7%高で続伸、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 休場明け23日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比166.98ポイント(0.69%)高の24388.52ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が78.27ポイント(0.91%)高の8718.64ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は1113億920万香港ドルに拡大している(21日の前場は668億1450万香港ドル)。
 内外環境の改善で投資家心理が上向く流れ。中国国内では、金融システムに対する過度な不安が後退している。債務問題を抱える不動産大手の中国恒大集団(3333/HK)は22日、23日に期日を迎える人民元社債の利払いを実施すると発表した。年内期限の利払いはほかにも相当額あるものの、中国政府が市場安定化に向けた措置を講じるとの見方も一部で広がっている。米株高も追い風。昨夜の米株市場では、米金融政策の不透明感が後退する中、主要株価指数がそろって上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)では、次回(11月)開催のFOMCでテーパリング(量的緩和の縮小)開始の詳細が表明されることが示唆されたものの、市場では想定内だと受け止められた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、管理サービスやデベロッパーの本土不動産が急伸。碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービシズ・ホールディングス:6098/HK)が10.0%高、龍湖集団HD(ロンフォー・グループ・ホールディングス:960/HK)が8.3%高、碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が7.6%高、華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が6.9%高、中国海外発展(チャイナ・オーバーシーズランド:688/HK)が6.7%高で引けた。また、上述した中国恒大集団は10.6%高。一時は30%超上昇した。
 中国の銀行・保険セクターも高い。中国農業銀行(1288/HK)と招商銀行(3968/HK)がそろって3.1%、交通銀行(3328/HK)が2.5%、中国平安保険(2318/HK)が2.1%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.0%ずつ上昇した。
 発電や重電の電力セクターも上げが目立つ。華潤電力HD(836/HK)が17.2%高、華電国際電力(1071/HK)が13.3%高、中国電力国際発展(2380/HK)が15.8%高、大唐国際発電(991/HK)が11.9%高、華能国際電力(902/HK)が10.2%高、東方電気(1072/HK)が14.3%高、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が8.7%高、上海電気集団(2727/HK)が5.1%高と値を上げた。習近平国家主席の発言が思惑を呼んでいる。習主席は21日、国連総会でビデオ演説し、「海外で新たな石炭火力発電所を建設せず、途上国のグリーン・低炭素エネルギー開発支援を強化する」と述べた。太陽光や風力など再生可能エネルギー発電の関連銘柄群も物色され、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が6.7%高、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が4.4%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が12.0%高、龍源電力集団(916/HK)が10.0%高で前場取引を終えている。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.59%高の3649.57ポイントで前場の取引を終了した。電力株が高い。不動産株、ハイテク株、食品飲料株、金融株、運輸株、インフラ関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。自動車株も売られた。


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