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2021/08/04 13:50

香港前場:ハンセン1.6%高で反発、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 4日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比410.97ポイント(1.57%)高の26605.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が177.48ポイント(1.90%)高の9497.86ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は966億9190万香港ドルとなっている(3日の前場は1169億4620万香港ドル)。 
 中国の政策を期待する買いが広がった。中国の国務院(内閣に相当)は3日、「全民健身計画(2021〜25年)」を発表し、国内スポーツ産業を盛り上げる方針を明らかにしている。新型コロナウイルス変異種(デルタ株)感染拡大などを嫌気した売りが先行したものの、関連銘柄が動意付き、相場の地合いもやや改善した。ゲーム産業に対する規制強化の過度な不安も和らぐ。関連銘柄の組み入れが多いハンセン科技指数は3.4%高と急反発した。指標上振れも好感される。取引時間中に公表された民間集計の財新中国非製造業PMIは54.9となり、前月実績(50.3)から4.6ポイント上昇し、市場予想(50.5)も大幅に上回った。指数は小安くスタートしたものの、程なくプラスに転じ、前引けにかけて上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)がそろって7.4%高と上げが目立った。ゲーム規制を不安視し前日に急落したインターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)も4.9%高と反発している。
 セクター別では、中国スポーツ用品が高い。特歩国際(1368/HK)が10.1%、李寧(2331/HK)が8.4%、中国動向(3818/HK)が5.8%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.4%、361度国際(1361/HK)が4.2%ずつ上昇した。
 自動車セクターもしっかり。上記したBYDのほか、吉利汽車HD(175/HK)が5.4%高、長城汽車(2333/HK)が5.0%高、東風汽車集団(489/HK)が3.1%高で前場取引を終えた。
 医薬品セクターも物色される。薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.5%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.6%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.1%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.8%高と値を上げた。復星医薬は上場来高値を更新している。
 半面、マカオのカジノ関連はさえない。永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が6.7%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.5%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.4%、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が1.4%ずつ下落した。コロナ感染再流行による旅客減の不安感が高まっている。市中感染が約490日にわたりゼロを維持していたマカオでも、3日に新規感染者が確認された。また、SJMについては、6月中間期決算が前年同期に続き赤字だったことも嫌気されている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.56%高の3467.30 ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。資源・素材株、自動車株、防衛関連株、海運株なども買われた。半面、金融株は安い。医薬品株、食品飲料株も売られた。


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