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2021/09/21 13:31

香港前場:ハンセン0.3%安で続落、科技指数は1.5%下落 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比77.02ポイント(0.32%)安の24022.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.61ポイント(0.93%)安の8557.94ポイントとそろって続落した(ハンセン指数は昨年10月以来の安値)。半日の売買代金は668億1450万香港ドルとなっている(20日の前場は804億7620万香港ドル)。
 中国不動産大手を巡る不透明感が引き続き嫌気される流れ。過剰債務問題を抱える中国恒大集団(3333/HK)の動向に関しては、今週23日に社債2本の利払い期日を迎えるほか、月内にさらに社債1本の利払いを控えている。その合計利息は合計12億香港ドル(約170億円)相当に達する計算だ(前場の中国恒大集団株は3.5%安)。中国恒大集団の債務リスクは、銀行や保険会社にもマイナス影響が及ぶとの懸念もある。また、中国産業締め付けの警戒感が依然としてくすぶっていることも、投資家心理の重しとなった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が3.3%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.2%安、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.4%安と下げが目立った。
 ハンセン科技指数は1.5%安と他の指数をアンダーパフォーム。主要な構成銘柄では、上記した美団やアリババのほか、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が4.1%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.8%安、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が1.5%安と値を下げている。
 非鉄や建材の素材セクターもさえない。江西銅業(358/HK)が4.2%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.9%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.8%安、中国建材(3323/HK)が2.2%安、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が1.5%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.4%安で引けた。
 半面、香港・本土の不動産セクターは概ね上昇。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.1%高、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が1.9%高、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.6%高、碧桂園HD(2007/HK)が6.9%高、広州富力地産(2777/HK)が5.1%高、華潤置地(1109/HK)が2.3%高と値を上げている。中国が香港の不動産業界に対しても支配力を強化しようとしている――との報道に対し、香港の不動産デベロッパー大手、サンフンカイは20日、「現時点で報道にあるような情報は聞いていない」とコメントした。広州富力地産に関しては、大株主からの資金調達が支援材料。同社は20日引け後、大株主の李思廉氏、張力氏が同社に対し、総額80億香港ドル(約1100億円)を無利子で財務支援すると発表した。
 旅行やカジノなどレジャー関連も物色される。旅行ではエアラインの中国南方航空(1055/HK)が2.4%高、中国国際航空(753/HK)が1.6%高、旅行予約サイト運営の同程芸龍HD(780/HK)が2.3%高、航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が2.0%高、カジノでは金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.5%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.0%高で前場取引を終えた。
 なお、本日の中国本土マーケットは、前日に続き中秋節で休場となっている(香港市場は22日に休場)。



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