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2021/08/12 13:32

香港前場:ハンセン0.1%安で4日ぶり反落、上海総合も0.1%下落 無料記事

 12日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比23.24ポイント(0.09%)安の26636.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が31.41ポイント(0.33%)安の9516.72ポイントとそろって4日ぶりに反落した。半日の売買代金は724億6920万香港ドルとなっている(11日の前場は859億8610万香港ドル)。 
 中国の締め付け懸念が再燃する流れ。国務院(内閣に相当)は11日夜、今後5年間に国家安全保障やイノベーション、独占禁止などの分野で法整備を積極化する方針を発表した。当局の監督強化スタンスが警戒されている。もっとも、大きく売り込む動きは見られない。中国の景気テコ入れ策が期待される中、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。昨日公表された7月の金融統計が予想を下回る弱い内容となる中、市場関係者の間では、中国当局が景気の下支えに向けて早期に預金準備率を引き下げる可能性があるとの見方も浮上した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.1%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.8%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、医薬・医療サービス関連が安い。上記した銘柄群のほか、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)と百済神州(ベイジーン:6160/HK)がそろって6.6%、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.7%、京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が6.3%、平安健康医療科技(1833/HK)が2.3%、医渡科技(2158/HK)が1.9%ずつ下落した。上述した国務院の声明では、医薬品業界もターゲットとして挙げられている。
 本土系不動産セクターの一角もさえない。中国恒大集団(3333/HK)が7.3%安、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が3.1%安、万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)が1.5%安、華潤置地(1109/HK)が1.3%安、中国金茂HD(817/HK)が1.2%安で引けた。
 他の個別株動向では、インターネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険(6060/HK)が10.7%安。現地メディアが11日、消息筋情報として伝えたところによると、中国銀行保険監督管理委員会はネット保険業界を対象とした専門的な整理作業に着手することを決定したようだ。
 半面、自動車セクターは高い。広州汽車集団(2238/HK)が8.3%、北京汽車(1958/HK)が4.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.8%、長城汽車(2333/HK)が3.6%、吉利汽車HD(175/HK)と東風汽車集団(489/HK)がそろって3.5%ずつ上昇した。
 石油・石炭セクターもしっかり。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.0%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.6%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.4%高、中国中煤能源(1898/HK)が1.7%高、中国神華能源(1088/HK)が1.4%高と値を上げた。原油高が追い風。昨夜のNY市場では、WTI原油先物が1.4%高と続伸した。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の3528.27ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が安い。食品飲料株、金融株、エネルギー株、不動産株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。素材株、公益株も買われた。



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