2022/01/10 17:37
香港大引:ハンセン1.1%高で3日続伸、ネット関連と不動産に買い
週明け10日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比253.16ポイント(1.08%)高の23746.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が134.09ポイント(1.63%)高の8365.37ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は1387億4650万香港ドルとなっている(7日は1472億6630万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。国内景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気テコ入れに動くとの見方が広がっている。先週は、デベロッパーに対する融資規制が緩和されるとの観測が流れた。資金繰り難の不動産企業は、国有企業などに資産売却をしやすくなる。また、ネット企業に対する監督管理の強化など、産業統制の動きもそろそろ一巡すると楽観された。ハンセン科技(テック)指数は先週5日に指数公表以来の安値を更新した後、見直し買いが続いている。2.2%高と3日続伸し、他の指数をアウトパフォームした。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急伸。科技指数の構成銘柄では、オンライン医療サービスの京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が11.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が10.8%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が10.1%高と値を上げた。
医薬品セクターも高い。四環医薬HD集団(460/HK)が11.6%、康希諾生物(6185/HK)が9.9%、石薬集団(1093/HK)が6.2%、中国生物製薬(1177/HK)が6.0%ずつ上昇した。
デベロッパーや管理サービスの不動産セクターも上げが目立っている。世茂集団HD(813/HK)が19.1%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が10.3%高、融創服務HD(1516/HK)が10.3%高、保利物業発展(6049/HK)が4.6%高で引けた。世茂集団については、住宅、商業施設を含む全国各地の不動産プロジェクトを売却する方針――と伝わったことが支援材料。同社の傘下企業は先週、信託会社から受けていた融資の支払いを期日までに実行できず、デフォルト(債務不履行)が発生している。また、雅居楽集団は10日、2021年下半期に非中核資産の売却契約を結んだことを明らかにした。
香港拠点の金融セクターも物色される。東亜銀行(23/HK)が3.3%高、HSBC(5/HK)が3.2%高、中銀香港(2388/HK)が2.9%高で取引を終えた。HSBCに関しては、7日のロンドン市場で自社株買いを実施したことも好感されている。
半面、発電や設備の電力セクターはさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が1.6%、華潤電力HD(836/HK)が1.5%、ハルビン電気(1133/HK)が2.3%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.39%高の3593.52ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。医薬品株、インフラ建設関連株、資源・素材株、消費関連株、金融株の一角なども買われた。 半面、発電株は安い。半導体株、海運株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。国内景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は景気テコ入れに動くとの見方が広がっている。先週は、デベロッパーに対する融資規制が緩和されるとの観測が流れた。資金繰り難の不動産企業は、国有企業などに資産売却をしやすくなる。また、ネット企業に対する監督管理の強化など、産業統制の動きもそろそろ一巡すると楽観された。ハンセン科技(テック)指数は先週5日に指数公表以来の安値を更新した後、見直し買いが続いている。2.2%高と3日続伸し、他の指数をアウトパフォームした。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急伸。科技指数の構成銘柄では、オンライン医療サービスの京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が11.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が10.8%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が10.1%高と値を上げた。
医薬品セクターも高い。四環医薬HD集団(460/HK)が11.6%、康希諾生物(6185/HK)が9.9%、石薬集団(1093/HK)が6.2%、中国生物製薬(1177/HK)が6.0%ずつ上昇した。
デベロッパーや管理サービスの不動産セクターも上げが目立っている。世茂集団HD(813/HK)が19.1%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が10.3%高、融創服務HD(1516/HK)が10.3%高、保利物業発展(6049/HK)が4.6%高で引けた。世茂集団については、住宅、商業施設を含む全国各地の不動産プロジェクトを売却する方針――と伝わったことが支援材料。同社の傘下企業は先週、信託会社から受けていた融資の支払いを期日までに実行できず、デフォルト(債務不履行)が発生している。また、雅居楽集団は10日、2021年下半期に非中核資産の売却契約を結んだことを明らかにした。
香港拠点の金融セクターも物色される。東亜銀行(23/HK)が3.3%高、HSBC(5/HK)が3.2%高、中銀香港(2388/HK)が2.9%高で取引を終えた。HSBCに関しては、7日のロンドン市場で自社株買いを実施したことも好感されている。
半面、発電や設備の電力セクターはさえない。中国電力国際発展(2380/HK)が1.6%、華潤電力HD(836/HK)が1.5%、ハルビン電気(1133/HK)が2.3%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.39%高の3593.52ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。医薬品株、インフラ建設関連株、資源・素材株、消費関連株、金融株の一角なども買われた。 半面、発電株は安い。半導体株、海運株も売られた。
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