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2022/01/05 17:38

香港大引:ハンセン1.6%安で反落、科技指数は4.6%下落 無料記事

 5日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比382.59ポイント(1.64%)安の22907.25ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が164.46ポイント(2.01%)安の8015.70ポイントと3日続落した。売買代金は1553億740万香港ドルにやや拡大している(4日は1183億1270万香港ドル)。
 ネット企業に対する統制強化の動きが嫌気される流れ。規制当局は4日、アルゴリズム・サービスの提供者に対し、アルゴリズムを利用してネット世論に影響を及ぼすことや、監督・管理を回避することを禁止する方針を表明している。中国国内で新型コロナウイルスが感染拡大する中、当局が行動規制を続けていることもマイナス材料だ。(亜州リサーチ編集部)
 ネット株に売りが先行。ハンセン科技指数は4.6%下落し、他の指数をアンダーパフォームしている。関連する主要な構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が11.2%安、ビリビリ(9626/HK)が10.6%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK)が7.2%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.3%安などと値を下げている。美団、ビリビリ、京東に関しては、大株主のテンセントが出資比率を下げるとの不安が再燃。テンセントは4日、シンガポール同業シー(SE/NYSE)のクラスA株式1449万株を売却すると発表した。先月には、特別中間配当として、保有する京東集団株式を配当すると公表している。中国当局はネット企業に対する「独占禁止」の取り組みを強化。市場関係者の間では、締め付けをかわす狙いとの見方がある。
 自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が9.1%、比亜迪(BYD:1211/HK)が8.4%、吉利汽車HD(175/HK)が6.4%ずつ下落した。自動車産業が多く集まる陝西省西安市では、ロックダウン突入からほぼ2週間経過したものの、感染抑制策を緩める気配はみえていない。
 他の個別株動向では、約9カ月ぶりに取引再開した国有資産管理会社(AMC)の中国華融資産管理(2799/HK)が50.0%安と急落した。同社は2020年12月期決算の発表遅延に伴い、21年4月に株式売買を一時停止。その後、8月に同期決算を開示し、1029億299万人民元(約1兆8800億円)の巨額赤字計上を正式発表した。
 半面、中国銀行セクターはしっかり。招商銀行(3968/HK)が2.1%高、中国工商銀行(1398/HK)と中国建設銀行(939/HK)がそろって1.8%高で取引を終えた。
 そのほか、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が3.3%高。最大983億香港ドル(約1兆4650億円)に上る自社株買いの計画が支援材料となった。なお、同社A株(600941/SH)は本日、上海証券取引所に重複上場。公開価格を0.5%上回って初日取引を終了した。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.02%安の3595.18ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、公益株、資源・素材株、医薬品株、食品飲料株、インフラ関連株なども売られた。半面、金融株は高い。不動産株、メディア関連株、運輸株も買われた。




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