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2021/10/08 17:48

香港大引:ハンセン0.6%高で続伸、ネットと保険に買い 無料記事

 8日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比136.12ポイント(0.55%)高の24837.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は62.60ポイント(0.72%)高の8775.65ポイントとそろって続伸した。売買代金は1633億5070万香港ドルに拡大している(7日は1053億3710万香港ドル)。
 前日の好地合いを継ぐ流れ。米中関係の改善期待、米国政府のデフォルト(債務不履行)懸念後退が引き続き支えとなっている。国慶節連休明けで、1週ぶりに取引再開した本土株が高く推移したことも買い安心感につながった。本土・香港の株式相互取引が再開される中、本土マネー流入の期待も広がる。本土投資家が好むとされるネット関連株に買いが先行した。もっとも、上値は重い。国内の電力不足に改善の兆しがみられず、製造業を中心に経済活動の停滞が危惧されている。中国景気の鈍化懸念が改めて意識され、指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が4.4%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、ネット関連が高い。上記したアリババや阿里健康のほか、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が4.3%、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.2%、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.1%、インターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が1.7%ずつ上昇した。
 中国保険セクターもしっかり。前記した中国人寿保険のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が6.4%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.0%高、中国平安保険(2318/HK)が2.8%高で取引を終えた。
 半面、石炭・天然ガスのエネルギー関連は安い。中国中煤能源(1898/HK)が12.9%、エン州煤業(1171/HK)が11.1%、中国神華能源(1088/HK)が6.5%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が4.0%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.7%、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が2.5%ずつ下落した。
 発電や重電の電力セクターも急落。華潤電力HD(836/HK)が12.0%安、大唐国際発電(991/HK)が9.0%安、華能国際電力(902/HK)が8.8%安、中国電力国際発展(2380/HK)が7.5%安、華電国際電力(1071/HK)が5.6%安、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が11.8%安、東方電気(1072/HK)が10.8%安、上海電気集団(2727/HK)が5.0%安で引けた。
 他の個別株動向では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が12.6%安。第3四半期(7〜9月)業績の51〜61%減益見通しが売り材料視されている。
 一方、国慶節連休明けの本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.67%高の3592.17ポイントで取引を終了した。金融株が高い。消費関連株、医薬品株、エネルギー株、空運株なども買われた。半面、発電株は安い。素材株、半導体株、不動産株、海運株、インフラ関連株の一角も売られた。



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