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2021/11/22 13:23

香港前場:ハンセン0.4%安で4日続落、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け22日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比87.86ポイント(0.35%)安の24962.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が32.76ポイント(0.37%)安の8937.91ポイントとそろって4日続落した。売買代金は724億6480万香港ドルとなっている(19日前場は761億8180万香港ドル)。
 海外情勢の不透明感が嫌気される流れ。欧州では、新型コロナウイルス感染が再拡大している。ドイツでは18日、1日当たりの新規感染が過去最多を更新した。オーストリアは19日、全面的なロックダウン(都市封鎖)を22日から始めると発表している。経済活動の停滞が危惧される中、世界景気の下押し圧力になると警戒された。ただ、下値は限定的。中国国内では、景気腰折れを回避するため、当局は経済対策を強めるとの期待感が広がる状況だ。中国人民銀行(中央銀行)は19日、最新の四半期金融政策報告書を公表。通常の金融政策を堅持するといった表現が削除されたことを受け、複数のエコノミストが「人民銀は緩和方向に舵を切る」と分析した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が4.8%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.0%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.4%安と下げが目立った。
 セクター別では、石油関連が安い。中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.4%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.0%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.7%、中海油田服務(2883/HK)が3.8%ずつ下落した。原油安が逆風。先週末のWTI原油先物は3.7%安と急反落し、一時、約1カ月半ぶりの安値を付けている。
 中国不動産セクターの一角もさえない。合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が4.3%安、融創中国HD(1918/HK)が3.8%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.8%安で引けた。
 半面、自動車セクターは総じて高い。長城汽車(2333/HK)が9.0%、東風汽車集団(489/HK)が6.3%、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.3%ずつ上昇した。
 ハンセン指数の新規採用銘柄も物色される。民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.6%高、オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.2%高、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が1.9%高、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が0.4%高で前場取引を終えた。株価指数を算出するハンセン・インデックシズ(HSI)は19日引け後、四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しの結果を発表。ハンセン指数の構成銘柄に、上記4銘柄を組み入れる(12月6日付で実施)。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.65%高の3583.37ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、素材株、公益株、海運株、証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。医薬品株、エネルギー株、銀行・保険株も売られた。



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