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2021/08/05 17:43

香港大引:ハンセン0.8%安で反落、テンセント3.9%下落 無料記事

 5日の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比221.86ポイント(0.84%)安の26204.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が122.82ポイント(1.30%)安の9296.43ポイントとそろって反落した。売買代金は1617億4620万香港ドルとなっている(4日は1684億5130万香港ドル)。
 新型コロナウイルス変異種(デルタ株)感染拡大が不安視される流れ。中国で直近2週間の市中感染者数は、それまでの6カ月間に感染した人数を上回った。野村は最新リポートで、中国で昨年春以来の厳しい防疫対策が実施される可能性を指摘。サービス業を中心に一定の影響が出るとみている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。これから本格化する主要企業の決算に対する期待感が根強いほか、景気減速を回避するため、当局が経済対策を強めるとの観測も続いている。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が6.2%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.7%安、不動産開発香港大手の恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が3.9%安と下げが目立った。そのほか、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.9%安と急反落し、昨年6月以来の安値水準に落ち込んでいる。テンセントなどゲーム業界を巡っては、中国の政府系証券紙、証券時報は5日付の論説記事で、ゲーム業界にも他の既存業界と同等の税制を適用すべきとの見解を示した。相次ぐ締め付けの動きが不安視されている。また、複数メディアが5日、テンセントは主力メッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」の新規ユーザー登録を再開した――とする報道を好感する買いは限定された。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼の素材関連が安い。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.0%、江西銅業(358/HK)が3.9%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.3%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.4%、中国東方集団HD(581/HK)が3.7%、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.7%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.7%ずつ下落した。
 半面、マカオのカジノ関連はしっかり。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.0%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.4%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が0.6%高、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が0.4%高で引けた。永利澳門が5日報告した4〜6月期決算は、売上高が前年同期比で22倍に拡大。純損益は赤字が継続したものの、損失額は大幅に縮小している。なお、マカオ政府は4日、新型コロナウイルス流行防止策として、一部娯楽施設を5日付で閉鎖することを明らかにしたが、カジノ営業は対象から外された。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%安の3466.55ポイントで取引を終了した。非鉄や鉄鋼の素材株が安い。食品飲料株、医薬品株、エネルギー株、運輸株、金融株の一角も売られた。半面、ハイテク株の一角は高い。不動産株、自動車株、防衛関連株も買われた。




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