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2020/08/12 13:26

香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は2.0%下落 無料記事

 12日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比47.79ポイント(0.19%)安の24842.89ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が64.45ポイント(0.63%)安の10088.95ポイントとそろって反落した。売買代金は760億7700万香港ドルとなっている(11日前場は722億3700万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
 米株安を嫌気した売りが先行。米景気対策協議が難航するなか、景気回復の遅れが警戒された。中国指標の落ち込みもマイナス。中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した金融統計では、今年7月の国内金融機関の人民元建て新規融資が市場予想以上に前月実績から縮小した。
 また、主要企業の中間決算発表が始まるなか、ITハイテク関連にさえない決算が相次いだこともマイナス。IT関連株などを組み入れた「ハンセン科技指数(Hang Seng TECH Index)」は3.4%安と4日続落した(構成30銘柄のうち29が下落)。組み入れウエート上位の銘柄群では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.2%安、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が3.8%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.3%安などとなっている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、米国でも事業展開するブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が7.9%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が5.0%安、米国向け売上比率の大きい電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.4%安と下げが目立った。万洲国際に関しては、中間決算の44%減益が嫌気されている。スマートフォン部材の瑞声科技に関しては、中国のスマホ出荷台数の減少継続が売り材料視された。
 セクター別では、半導体や通信設備・工事などハイテク関連が安い。華虹半導体(1347/HK)が13.3%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.6%、中興通訊(ZTE:763/HK)と中国通信服務(552/HK)がそろって2.0%、京信通信系統HD(2342/HK)が1.5%ずつ下落した。半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体については、中間決算の6割減益が売り材料視されている。
 そのほか、決算動向を材料にした動きでは、電子書籍ストアやオンライン読書サービスを提供する閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が10.4%安と急落。同社の中間期は上場来初の赤字に転落した。
 非鉄やセメントなど素材セクターもさえない。新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.8%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.7%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.6%安、江西銅業(358/HK)が3.4%安、中国建材(3323/HK)が8.6%安、華潤水泥HD(1313/HK)が2.8%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.4%安で引けた。
 半面、香港拠点の銘柄群は物色される。HSBC(5/HK)が3.5%高、恒生銀行(11/HK)が3.3%高、長江実業集団(1113/HK)が1.7%高と値を上げた。香港域内の経済活動正常化が期待される。香港政府が11日夕方に公表した新型コロナウイルスの新規感染者は33人にとどまり、7月15日以来の低い水準となった。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.99%安の3273.75ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が安い。消費関連株、素材株、産金株、ハイテク株、自動車株、公益株、防衛関連株、海運株、証券株、不動産株なども売られた。半面、空運株は高い。保険株も買われた。


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