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2022/09/16 13:27

香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は1.0%下落 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比80.25ポイント(0.42%)安の18850.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も38.97ポイント(0.60%)安の6470.02ポイントとそろって反落した。売買代金は449億9260万香港ドルとなっている(15日前場は451億1130万香港ドル)。
 世界経済の先行き不安が投資家心理の重しとなる流れ。世界銀行は15日、「インフレ対策で各国の中央銀行が利上げを同時に加速させているため、世界全体がリセッション(景気後退)に向かっている可能性がある」などと警告した。また、格付け会社のフィッチ・レーティングスは最新リポートで、2022年の中国国内総生産(GDP)成長率見通しを3.7→2.8%に0.9ポイント下方修正。新型コロナウイルスの感染拡大、不動産市場の低迷を理由に挙げている。ただ、指数は前引けにかけて下げ幅をやや縮小(ハンセン指数は一時、1.3%安)。中国当局の景気テコ入れスタンスや、中国コロナ感染拡大の落ち着きが支えとなった。コロナ防疫措置の行動抑制は、四川省成都市に続き、海南省三亜市でも緩和されている。なお、取引時間中に公表された今年8月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などが予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が4.7%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が2.8%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が2.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、石炭や石油のエネルギー関連が安い。上記した中国神華能源のほか、中国中煤能源(1898/HK)が3.7%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.1%、中国海洋石油(883/HK)が2.1%、中国石油天然気(857/HK)が2.0%ずつ下落した。
 中国の保険・証券セクターもさえない。新華人寿保険(1336/HK)が4.9%安、中国人民保険集団(1339/HK)が2.4%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.7%安、広発証券(1776/HK)が7.1%安、華泰証券(6886/HK)が4.6%安で引けた。
 半面、カジノや旅行代理店などレジャー関連銘柄は物色される。澳門博彩HD(880/HK)が6.5%高、新濠国際発展(200/HK)が5.7%高、金沙中国(1928/HK)が4.6%高、同程旅行HD(780/HK)が3.4%高、香港中旅国際投資(308/HK)が2.2%高と値を上げた。カジノ株に関しては、「マカオの次期ライセンスは既存6社の取得が有力」との見方が広がったことを好感している。マカオでは14日、2023年からのカジノ事業者ライセンス取得に向けた競争入札が締め切られた。既存事業者6社に加え、新規参入1社を加えた計7社が応札している。
 中国不動産セクターの一角もしっかり。雅居楽集団(3383/HK)が2.6%、広州富力地産(2777/HK)が2.4%、合景泰富集団HD(1813/HK)が1.3%、華潤置地(1109/HK)が1.0%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%安の3169.15ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。不動産株、公益株、金融株、素材株、消費関連株、運輸株、インフラ関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。軍事関連株も買われた。


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