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2020/08/11 13:21

香港前場:ハンセン2.4%高で4日ぶり反発、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比585.05ポイント(2.40%)高の24962.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が226.44ポイント(2.27%)高の10217.11ポイントとそろって4日ぶりに反発した。売買代金は722億3700万香港ドルとなっている(10日前場は787億4400万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)
 内外株高で投資家心理が上向く。米景気期待が強まるなか、昨夜のNYダウが続伸した流れを継いだ。中国の政策に対する期待感が持続し、この日の本土株が続伸したことも買い安心感につながっている。また、ハンセン指数は前日までの続落で、約6週ぶりの安値水準に落ち込んでいたこともあり、買い戻しが入りやすかった。
 米上場する中国企業の「香港回帰」を通じて相場が活性化する――との思惑も再燃。複数のメディアが伝えたところによれば、学習塾チェーンを展開する米ADR上場の新東方教育科技集団(EDU/NYSE)は年内にも香港に重複上場する見通しだ。米国の中国企業締め付けを背景に、米上場する中国企業が本土・香港に回帰する動きが強まっている。
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち49が上昇)。なかでも、マカオのカジノ銘柄が買われ、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が7.0%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.9%高と値を上げた。中国本土との往来正常化に向けた動きが引き続き手がかり。マカオの歐陽瑜・社会文化長官は10日、広東省の珠海市住民を対象としたマカオへの観光ビザ(個人・団体含む)発給が12日付で再開されることを明らかにした。
 セクター別では、中国の保険・銀行が高い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.4%、中国太平保険HD(966/HK)が3.2%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.8%、招商銀行(3968/HK)が5.0%、中国建設銀行(939/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 中国の空運・海運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が5.3%高、中国国際航空(753/HK)が4.3%高、中国東方航空(670/HK)が2.8%高、中遠海運HD(1919/HK)が7.1%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.8%高で引けた。
 スポーツ用品セクターも物色される。李寧(リーニン:2331/HK)が6.3%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.7%高、361度国際(361ディグリーズ・インターナショナル:1361/HK)が2.8%高、特歩国際(エクステップ・インターナショナル:1368/HK)が2.1%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の3390.37ポイントで前場の取引を終えた。金融株が相場をけん引。消費関連株、自動車株、運輸株、防衛関連株、医薬品株の一角なども買われた。半面、素材株は安い。ハイテク株の一角は売られた。


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