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2022/08/02 13:31

香港前場:ハンセン2.7%安で急反落、上海総合は2.9%下落 無料記事

 2日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比545.98ポイント(2.71%)安の19619.86ポイントと急反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が202.30ポイント(2.94%)安の6674.41ポイントと大幅に5日続落した。売買代金は676億530万香港ドルとなっている(1日前場は644億1030万香港ドル)。
 地政学リスクの高まりで、リスク回避の売りが先行する流れ。米中の緊張が警戒された。ペロシ米下院議長は今夜にも台湾を訪問する見通しで、蔡英文総統と面会するとの観測も流れている。米憲法によれば、下院議長は大統領継承順位で副大統領に次ぎ2位の要職。台湾を自国領と見なす中国は猛反発している。中国外交部の報道官は、「ペロシ議長が台湾訪問すれば、中国軍は『座視しない』」などと警告した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄は全面安。不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が8.3%安、中国スマートフォン大手の小米集団(1810/HK)が6.1%安、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が5.6%安と下げが目立った。信義玻璃については、中間業績の4割減益が嫌気されている。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど素材が安い。江西銅業(358/HK)が4.5%、中国アルミ(2600/HK)が4.3%、鞍鋼(347/HK)が4.6%、中国東方集団HD(581/HK)が3.9%、中国建材(3323/HK)が4.1%、安徽海螺水泥(914/HK)が3.3%ずつ下落した。
 太陽光発電の関連銘柄も急落。信義能源HD(3868/HK)が15.3%安、莱特玻璃集団(6865/HK)が7.4%安、協キン科技HD(3800/HK)が7.1%安、新特能源(1799/HK)が5.4%安、信義光能HD(968/HK)が4.5%安で前場取引を終えた。太陽光発電用ガラスの信義光能が報告した中間決算は、製品値下がりの影響で4割減益。セクター全体の売り材料となった。
 自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が6.6%安、小鵬汽車(9868/HK)が5.8%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が5.6%安、北京汽車(1958/HK)が4.8%安で引けた。
 オンラインゲーム関連も売られる。IGG(799/HK)が5.1%安、中手遊科技集団(302/HK)が4.8%安、心動(2400/HK)が4.4%安、網龍網絡HD(777/HK)が3.9%安、網易(9999/HK)が3.5%安と値を下げた。中国の国家新聞出版署は1日、3カ月連続で国産ゲームのリリース(出版)を新規承認したものの、好感する買いは限定されている。
 一方、本土マーケットは急反落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.86%安の3166.59ポイントで前場の取引を終了した。金融株が主導し、ほぼ全面安の商状。消費関連株、エネルギー株、素材株、医薬品株、不動産株なども売りが目立った。



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