2023/03/30 18:04
香港大引:ハンセン0.6%高で3日続伸、ペテロチャイナ7.8%上昇
30日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比116.73ポイント(0.58%)高の20309.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が43.73ポイント(0.64%)高の6922.66ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は3月7日以来の高値水準を終値で回復している。売買代金は1335億9380万香港ドルにやや縮小した(29日は1464億980万香港ドル)。
決算銘柄の物色が相場を支える流れ。香港上場企業の決算報告が終盤に入る中、足もとでは業績改善を示す結果が相次いでいる。昨夜の米ハイテク株高や、中国人民銀行(中央銀行)が資金供給を継続していることもプラス材料だ。ただ、上値は重い。あす発表される3月・中国製造業PMIの内容を見極めたいとするスタンスが強まっているほか、米中対立の警戒感もくすぶっている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が7.8%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が7.4%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が5.1%高と上げが目立った。中国石油天然気の通期決算では、純利益が前年比で62.1%増加し、配当の増額も予定されている。碧桂園服務に関しては、特別配当の実施方針が引き続き材料視された。碧桂園が昼に報告した決算は前年の黒字から赤字となり、上場来初の無配転落となったものの、悪材料出尽くし感で後場途中から上げ幅を拡大している。
セクター別では、不動産管理サービスが高い。碧桂園服務のほか、保利物業発展(6049/HK)が9.4%、融創服務HD(1516/HK)が7.1%、雅居楽雅生活服務(3319/HK)が4.1%ずつ上昇した。
石炭セクターも買われる。内蒙古伊泰煤炭(3948/HK)が39.8%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が7.3%高、中国中煤能源(1898/HK)が3.3%高、中国神華能源(1088/HK)が2.3%高で引けた。内蒙古伊泰煤炭については、自社株の株式公開買い付け(TOB)計画が刺激材料。同社株の終値は15.80香港ドルとなり、TOB価格(17.00香港ドル)にサヤ寄せした格好だ。
空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が5.2%高、中国国際航空(753/HK)が3.6%高、中国東方航空(670/HK)と国泰航空(293/HK)がそろて3.0%高と値を上げた。
そのほか業績動向を手がかりにした値動きでは、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が5.6%高。同社が公表した通期決算は赤字幅が前年から縮小した。ほか、政府系不動産デベロッパーの深センHD(604/HK)が12.8%高。同社の通期業績は黒字に転換した。
半面、中国保険セクターは安い。中国人寿保険(2628/HK)が5.6%、新華人寿保険(1336/HK)が2.4%、中国平安保険(2318/HK)が1.8%、中国人民財産保険(2328/HK)が0.9%ずつ下落した。中国人寿保険は業績不振が嫌気されている。同社の期末決算は36.8%減益で、配当の減額も予定された。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.65%高の3261.25ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。旅行関連株、消費関連株、公益株、インフラ関連株、素材株、医薬品株、ハイテク株、銀行・証券株なども買われた。半面、通信ネットワーク株は安い。保険株、不動産株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
決算銘柄の物色が相場を支える流れ。香港上場企業の決算報告が終盤に入る中、足もとでは業績改善を示す結果が相次いでいる。昨夜の米ハイテク株高や、中国人民銀行(中央銀行)が資金供給を継続していることもプラス材料だ。ただ、上値は重い。あす発表される3月・中国製造業PMIの内容を見極めたいとするスタンスが強まっているほか、米中対立の警戒感もくすぶっている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が7.8%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が7.4%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が5.1%高と上げが目立った。中国石油天然気の通期決算では、純利益が前年比で62.1%増加し、配当の増額も予定されている。碧桂園服務に関しては、特別配当の実施方針が引き続き材料視された。碧桂園が昼に報告した決算は前年の黒字から赤字となり、上場来初の無配転落となったものの、悪材料出尽くし感で後場途中から上げ幅を拡大している。
セクター別では、不動産管理サービスが高い。碧桂園服務のほか、保利物業発展(6049/HK)が9.4%、融創服務HD(1516/HK)が7.1%、雅居楽雅生活服務(3319/HK)が4.1%ずつ上昇した。
石炭セクターも買われる。内蒙古伊泰煤炭(3948/HK)が39.8%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が7.3%高、中国中煤能源(1898/HK)が3.3%高、中国神華能源(1088/HK)が2.3%高で引けた。内蒙古伊泰煤炭については、自社株の株式公開買い付け(TOB)計画が刺激材料。同社株の終値は15.80香港ドルとなり、TOB価格(17.00香港ドル)にサヤ寄せした格好だ。
空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が5.2%高、中国国際航空(753/HK)が3.6%高、中国東方航空(670/HK)と国泰航空(293/HK)がそろて3.0%高と値を上げた。
そのほか業績動向を手がかりにした値動きでは、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が5.6%高。同社が公表した通期決算は赤字幅が前年から縮小した。ほか、政府系不動産デベロッパーの深センHD(604/HK)が12.8%高。同社の通期業績は黒字に転換した。
半面、中国保険セクターは安い。中国人寿保険(2628/HK)が5.6%、新華人寿保険(1336/HK)が2.4%、中国平安保険(2318/HK)が1.8%、中国人民財産保険(2328/HK)が0.9%ずつ下落した。中国人寿保険は業績不振が嫌気されている。同社の期末決算は36.8%減益で、配当の減額も予定された。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.65%高の3261.25ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。旅行関連株、消費関連株、公益株、インフラ関連株、素材株、医薬品株、ハイテク株、銀行・証券株なども買われた。半面、通信ネットワーク株は安い。保険株、不動産株も売られた。
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