13日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比40.35ポイント（1.26％）高の3236.48ポイントと反発。心理的節目の3200ポイントを回復している。
　米金利低下が好感される流れ。昨夜の米債券市場では、米利上げ長期化観測の後退で米長期金利が大幅に低下した。6月の米消費者物価指数（CPI）が予想以上に前月から伸びが縮小したことを受け、「米連邦準備理事会（FRB）は7月で利上げを打ち止めにする」との観測が流れている。外国為替市場では、人民元高・米ドル安が一段と進んだ。前引け後に公表された6月の中国貿易統計では、輸出と輸入が大幅に縮小。中国景気の先行き不安は高まったものの、逆に、「当局は経済対策を強める」との見方も広がっている。政府系シンクタンクの社会科学院は11日に公表した報告書を通じ、財政赤字の拡大で消費テコ入れを図るべきなどと提言した。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、メディア・娯楽株の上げが目立つ。中視伝媒（600088/SH）が7.7％高、浙江数字文化集団（600633/SH）が6.4％高、長江出版伝媒（600757/SH）が4.4％高、上海新華伝媒（600825/SH）が3.7％高で引けた。「ゼロコロナ」解除を受け、中国の映画市場が急回復している。国家電影局によると、中国の映画興行収入は今年上半期に総額262億7100万人民元（約5220億円）に達した。前年同期の171億8100万人民元から52.9％増加している。
　酒造株も高い。江蘇今世縁酒業（603369/SH）が9.1％、舍得酒業（600702/SH）が7.2％、四川水井坊（600779/SH）が4.7％ずつ上昇した。医療機器株、金融株、電子部品株、電子情報株なども買われている。
　半面、発電株はさえない。広西桂東電力（6003107/SH）が2.4％、華銀電力（600744/SH）が2.0％
ずつ下落した。自動車、バイク株の一角も売られている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.74ポイント（0.65％）高の267.94ポイント、深センB株指数が10.02ポイント（0.87％）高の1163.53ポイントで終了した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。