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2023/06/30 13:26

香港前場:ハンセン0.02%高の小反発、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比4.37ポイント(0.02%)高の18938.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が10.42ポイント(0.16%)高の6437.01ポイントと小幅ながらそろって反発した。売買代金は403億9350万香港ドルとなっている(29日前場は406億7850万香港ドル)。
 中国の景気支援スタンスが好感される流れ。中国国務院(内閣に相当)は6月29日の常務会議で、家電など「住居消費」の拡大を図る方針を確認した。住居消費分野は川上・川下産業チェーンのすそ野が大きいとした上で、的を絞った措置によって消費を刺激し、景気回復につなげる考えという。米景気期待の高まりもプラス。米商務省が29日発表した1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は前期比で2.0%増となり、改定値(1.3%増)から大幅に上方修正された。個人消費は約2年ぶりの伸びを記録している。
 ただ、上値は重い。中国景気の回復遅れが意識される中、指数は安く推移する場面もみられている。朝方公表された6月の中国製造業PMIは49.0となり、小幅ながら前月(48.8)から上向いたものの、景況判断の境目となる50は3カ月連続で下回った。また、非製造業PMIは53.2となり、前月(54.5)と市場予想(53.5)を下回っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が6.3%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.3%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.9%高と上げが目立った。
 セクター別では、管理サービスやデベロッパーなど中国の不動産が高い。上記した碧桂園服務のほか、融創服務HD(1516/HK)が3.2%、世茂服務HD(873/HK)が2.6%、合景泰富地産HD(1813/HK)が7.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.1%、碧桂園HD(2007/HK)が3.2%ずつ上昇した。
 中国自動車セクターも急伸。小鵬汽車(9868/HK)が12.4%高、長城汽車(2333/HK)が6.1%高、蔚来集団(9866/HK)が4.0%高、吉利汽車HD(175/HK)が2.7%高と値を上げた。
 海運セクターも物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が5.5%高、東方海外(316/HK)が2.6%高、海豊国際HD(1308/HK)が2.3%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.1%高で引けた。
 半面、オンラインゲーム関連は総じて安い。IGG(799/HK)が6.4%、心動(2400/HK)が2.9%、中手遊科技集団(302/HK)が1.7%、網易(9999/HK)が1.2%、騰訊HD(700/HK)が0.8%ずつ下落した。学生らの夏休みを前に、騰訊や網易など中国のオンラインゲーム会社が6月29日、相次いで未成年者のゲーム利用時間に関する通知を発表。収益に影響が出ると懸念された。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.78%高の3207.27ポイントで前場取引を終了した。医薬品株が高い。金融株、エネルギー株、素材株、不動産株、自動車株、インフラ関連株、運輸株なども買われた。半面、公益株は安い。通信ネットワーク株、メディア・娯楽株、酒造株の一角も売られた。



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