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2023/06/21 13:20

香港前場:ハンセン1.9%安で3日続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比373.52ポイント(1.91%)安の19233.56ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が138.22ポイント(2.08%)安の6516.72ポイントとそろって3日続落した。売買代金は525億6330万香港ドルとなっている(20日前場は435億110万香港ドル)。
 内外環境の不透明感で投資家心理が悪化する流れ。中国人民銀行(中央銀行)は20日、実質的な政策金利となる「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げたが、市場からは「景気を押し上げるには物足りない」との声も聞かれる。証券ブローカー各社が中国の経済成長見通しを相次ぎ引き下げていることもあり、景気の持ち直しには時間がかかるとの不安が広がった。米国ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が21〜22日、半期に一度の議会証言に臨む。市場では、議長がタカ派(引き締めに積極的)スタンスを示すとの警戒感がくすぶっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が7.3%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が5.4%安、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、医薬品が安い。中国生物製薬(1177/HK)が4.6%、百済神州(6160/HK)が4.5%、石薬集団(1093/HK)が3.5%ずつ下落した。ほか、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.0%安と続落。同社は20日引け後、同日開催した投資家向け説明会の内容を明らかにした。前年同期の反動に加え、過去3年間の高成長により2023年上半期の収益成長は鈍化する見通しとしている。前日の同社株は、説明会に参加したブローカーがネガティブな評価をしたことで17.0%急落していた。
 通信ネットワーク関連銘柄もさえない。通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が4.3%安、光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)が3.0%安、通信機器・設備メーカーの中興通訊(763/HK)が2.9%安、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が2.3%安で引けた。
 半面、新興EV(電気自動車)関連は高い。蔚来集団(9866/HK)が5.2%、小鵬汽車(9868/HK)が3.9%、理想汽車(2015/HK)が3.6%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.7%ずつ上昇した。減税延長が刺激。中国の財政部など関係部門は21日、新エネルギー自動車(NEV)を対象とする購置税(車両取得税)の減免措置について、2027年12月31日まで延長すると正式発表した。
 一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%安の3227.15ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、素材株、不動産株、酒造・食品株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、発電株は高い。銀行株、エネルギー株、運輸株も買われた。



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