4日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比199.86ポイント（1.01％）高の19899.02ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が104.66ポイント（1.59％）高の6694.01ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は534億5230万香港ドルとなっている（3日前場は383億2790万香港ドル）。　
　米金利低下が好感される流れ。3日まで開催の米連邦公開市場委員会（FOMC）では、予想通り0.25％の追加利上げが決定された。そのうえで利上げ停止が示唆され、米10年債利回りは急低下。2年債利回りも低下し、10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド（景気後退の前兆とされる）も縮小した。景況感悪化を背景に、中国経済対策の期待も高まる。4月30日に公表された4月の中国製造業PMI（国家統計局などが集計）が節目の50を割り込んだことに続き、取引時間中に公表された民間集計の財新中国製造業PMIも50を割り込んだ。指数は朝方に上値の重い場面がみられたものの、中盤から上昇の勢いを増した。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険（2318/HK）が6.2％高、政府系インベストメント会社の中国中信（267/HK）が4.4％高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険（2628/HK）が3.8％高と上げが目立った。
　セクター別では、中国の金融が高い。上記した平安保険や人寿保険のほか、招商銀行（3968/HK）が3.5％、中国工商銀行（1398/HK）が2.9％、中国銀行（3988/HK）が2.3％、中信証券（6030/HK）が3.9％、広発証券（1776/HK）が3.3％ずつ上昇した。
　中国自動車セクターもしっかり。東風汽車集団（489/HK）が4.2％高、理想汽車（2015/HK）が4.0％高、蔚来集団（9866/HK）が3.9％高、吉利汽車HD（175/HK）が2.4％高で引けた。
　ゼネコンや建機などインフラ建設セクターも物色される。中国建築国際集団（3311/HK）が4.0％高、中国鉄建（1186/HK）が3.9％高、中国中鉄（390/HK）が3.5％高、中国交通建設（1800/HK）が2.9％高、中聯重科（1157/HK）が2.0％高、中国龍工HD（3339/HK）が1.4％高で前場取引を終えた。
　半面、マカオのカジノ関連は安い。永利澳門（1128/HK）が5.8％、新濠国際発展（200/HK）が4.8％、美高梅中国HD（2282/HK）が4.5％、澳門博彩HD（880/HK）が2.6％ずつ下落した。
　一方、メーデー連休明けの本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.56％高の3341.73ポイントで前場取引を終了した。金融株が相場をけん引。公益株、医薬品株、不動産株、インフラ関連株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。消費関連株、エネルギー株も売られた。


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