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2023/05/25 17:30

香港大引:ハンセン1.9%安で3日続落、半年ぶり19000pt割れ 無料記事

 25日の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比369.01ポイント(1.93%)安の18746.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が144.45ポイント(2.23%)安の6333.63ポイントとそろって3日続落した。ハンセン指数は終値ベースで昨年12月7日以来、約半年ぶりに節目の19000ポイントを割り込んでいる。売買代金は1155億4700万香港ドルだった(24日は979億6700万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米国のデフォルト(債務不履行)や、中国の景気鈍化に対する警戒感が依然としてくすぶっている。新型コロナウイルス感染の流行第2波が始まった中国では、経済活動に及ぼす影響が懸念された。今月に入り公表された中国経済統計に関しても、その多数が景気鈍化を示唆する内容となっている。なお、香港市場はあす26日、仏誕節のため休場。週明け29日から取引再開となる(本土市場は26日も通常取引)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が6.8%安、新エネルギー自動車(NEV)大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が5.4%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が4.1%安と下げがきつい。うちBYDについては、一部モデルが搭載する燃料タンクに排出基準違反の恐れがあるとして、同業の長城汽車(2333/HK)から通報されたと報じられた。BYDはこれに反論し、自社のPHV製品に問題はないとしている。
 「ニューエコノミー」関連銘柄も安い。ハンセン科技(テック)指数は2.3%安と他の指数をアンダーパフォームした。うち新興EVの小鵬汽車(9868/HK)が9.3%安と下げが目立つ。同社が昨日引け後に発表した23年1〜3月期は赤字継続となり、4〜6月期についても出荷減を見込んだ。
 ほか業績絡みでは、石薬集団(1093/HK)が3.0%下落。同社が昼休み時間に発表した1〜3月期の業績は、主力の製材部門が伸び悩む中でコア利益が0.1%増と前年並みにとどまった。半面、スマホ大手の小米集団(1810/HK)は1.0%上昇し、逆行高を演じた。小米の1〜3月期決算は黒字転換し、市場予想を上回る内容。スマホ需要は低迷しているものの、製品の高付加価値化によって収益性の改善を図る方針を示した。
 本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%安の3201.26ポイントで取引を終了した。ホテル・観光株が安い。素材株、小売株、石炭株、金融株なども売られた。半面、公益株は高い。発電設備株、ハイテク株も買われた。


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