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2023/05/12 13:24

香港前場:ハンセン0.1%安で4日続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 12日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比25.71ポイント(0.13%)安の19718.08ポイントと4日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は11.82ポイント(0.18%)高の6706.93ポイントと続伸した。売買代金は589億4560万香港ドルにやや拡大している(11日前場は480億5720万香港ドル)。 
 中国景気の先行き不安が強まる流れ。昨日引け後に報告された4月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が市場予想を大きく下回り、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回った。直近で発表された物価や貿易の統計でも、内需の弱さが指摘されている。景気敏感株が売られた。ただ、下値は限定的。主力ネット企業の決算内容や米金利の低下基調が材料視された。ハンセン指数も小高く推移する場面がみられている。(亜州リサーチ編集部)
 本土銀行株の下げが目立つ。ハンセン指数の構成銘柄では、中国建設銀行(939/HK)が2.4%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.3%安で引けた。
 非鉄セクターも安い。中国宏橋集団(1378/HK)が8.4%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.5%、中国アルミ(2600/HK)が7.1%、江西銅業(358/HK)が5.3%ずつ下落した。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミなど主要非鉄の先物が軒並み値下がりしている。
 海運セクターもさえない。太平洋航運集団(2343/HK)が4.0%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.2%安、海豊国際HD(1308/HK)が2.4%安で前場取引を終えた。
 半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は物色される。ハンセン科技(テック)指数は1.2%高と3日続伸した。個別では、中国電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が7.0%高、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が4.5%高、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)とオンライン医療の京東健康(6618/HK)がそろって4.3%高と上げが目立っている。京東集団は昨日引け後に1〜3月期決算を発表し、業績の黒字転換を明らかにした。京東健康の1〜3月期決算は、実質利益が倍増している。
 中国発電セクターも高い。中国電力国際発展(2380/HK)が6.0%、華電国際電力(1071/HK)が5.6%、龍源電力集団(916/HK)が2.2%、華能国際電力(902/HK)が2.1%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%安の3296.38ポイントで前場取引を終了した。素材株が安い。ハイテク株、エネルギー株、消費関連株、インフラ関連株、銀行・証券株なども売られた。半面、公益株は高い。医薬品株、運輸株、保険株、不動産株も買われた。


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