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2023/04/11 13:30

香港前場:ハンセン0.1%高で続伸、上海総合は0.4%下落 無料記事

 連休明け11日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比13.72ポイント(0.07%)高の20344.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が0.08ポイント(0.00%)高の6894.13ポイントと小幅ながらそろって続伸した。売買代金は754億580万香港ドルに拡大している(6日前場は572億2840万香港ドル)。
 内外の景気改善期待が相場を支える流れ。世界銀行のマルパス総裁は10日、2023年の中国成長率見通しに関し、1月時点の4.3%から直近予想の5.1%に改善していると発言した。また、3月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を上回り、失業率は過去最低水準に低下している。ただ、上値は重い。本土株安をにらみながら、ハンセン指数などは前引けにかけて上げ幅を縮小した。米中対立の警戒感がくすぶっている。一方、寄り付き直後に公表された今年3月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス0.7%となり前月から鈍化。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.5%となり、下落率は前月実績(マイナス1.4%)を上回った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、本土不動産の上げが目立つ。碧桂園HD(2007/HK)が12.2%高、碧桂園服務HD(6098/HK)が9.5%高、龍湖集団HD(960/HK)が5.8%高、中国海外発展(688/HK)が4.3%高で引けた。中国の著名ファンドマネジャーで、運用成績トップクラスのヘッジファンド「上海半夏投資管理中心」の創業者でもある李バイ氏はこのほど、「中国の不動産株は10年に一度の投資チャンスを迎えている」との見解を示している。中国中堅デベロッパーの龍湖が公表した今年3月の営業実績では、成約額が前年同月比で38%増加した。
 中国発電セクターも高い。華電国際電力(1071/HK)が7.2%、華能国際電力(902/HK)が6.3%、華潤電力HD(836/HK)が3.9%、中国電力国際発展(2380/HK)が2.0%ずつ上昇した。
 中国の証券・保険セクターもしっかり。広発証券(1776/HK)が4.1%高、中信証券(6030/HK)が2.0%高、海通証券(6837/HK)が1.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%高、中国人民財産保険(2328/HK)が1.6%高と値を上げた。
 半面、半導体セクターは安い。華虹半導体(1347/HK)が4.8%、晶門半導体(2878/HK)が8.9%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.5%、ASMPT(522/HK)が1.3%ずつ下落した。
 通信ネットワーク関連もさえない。中国電信(728/HK)が3.7%安、中国移動(941/HK)が2.1%安、中国聯通(762/HK)が1.8%安、京信通信系統HD(2342/HK)が1.9%安、中国通信服務(552/HK)が1.0%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%安の3303.81ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、医薬品株、運輸株なども売られた。半面、不動産株は高い。エネルギー株、素材株、銀行・証券株も買われた。



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