8日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比520.13ポイント（2.53％）安の20014.35ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が200.14ポイント（2.90％）安の6712.14ポイントと3日続落した。売買代金は644億8840万香港ドルとなっている（7日は700億1580万香港ドル）。　
　投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国の内需不振に加え、米利上げ加速観測がネガティブ材料だ。昨日公表された今年1〜2月の中国貿易統計では、輸入が前年同期比で市場予想以上に縮小。市場関係者らは、内需の回復が遅れていると指摘した。パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の議会証言では、「最終的な金利水準は従来予想より高くなる可能性がある」とし、利上げペースを加速する用意があると強調している。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安（構成76のうち下落73）。個別では、医薬品メーカーの石薬集団（1093/HK）が5.8％安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD（6098/HK）が5.6％安、ガラス生産の信義玻璃HD（868/HK）が5.1％安と下げが目立った。
　セクター別では、中国のネット関連が安い。京東集団（9618/HK）が5.0％、美団（3690/HK）が4.6％、網易（9999/HK）が4.4％、百度（9888/HK）が3.5％、阿里巴巴集団HD（9988/HK）が3.3％ずつ下落した。
　新興EV（電気自動車）関連も急落。小鵬汽車（9868/HK）が7.2％安、理想汽車（2015/HK）が6.5％安、蔚来集団（9866/HK）が4.2％安、浙江零ホウ科技（9863/HK）が3.3％安と値を下げた。
　スマートフォン関連の銘柄群もさえない。丘タイ科技（1478/HK）が5.7％安、小米集団（1810/HK）が5.1％安、舜宇光学科技（2382/HK）が4.5％安、高偉電子HD（1415/HK）が3.5％安、瑞声科技HD（2018/HK）が3.4％安で引けた。
　一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48％安の3269.33ポイントで取引を終了した。エネルギー株が安い。金融株、素材株、医薬品株、公益株、消費関連株、不動産株なども売られた。半面、通信・メディア株は高い。IT関連株も買われた。



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