2022年の国内旅行者数は、中国全体で前年比22.1％減の延べ25億3000万人規模に低迷した。年間の国内旅行収入（旅行総消費）も、30.0％減の2兆400億人民元（約39兆7800億円）に落ち込んでいる。新型コロナによる行動制限のもとで、近場の旅行が主流となったため、旅行収入の方が減少率が大きい。文化旅行部が発表した。
　国内旅行者数の四半期の推移は、第1四半期が19.0％減の8億3000万人、第2四半期が26.2％減の6億2500万人、第3四半期が21.9％減の6億3900万人、第4四半期が21.7％減の4億3600万人。上海のロックダウンが実施された第2四半期の減少率が大きい。
　都市部住民の国内旅行者数は、通年で17.7％減の19億2800万人、農村部住民は33.5％減の6億100万人で、農村部住民旅行者の減少率が大きい。旅行総消費については、都市部住民分が28.6％減の1兆6900万人民元、農村部住民分が35.8％減の3600億人民元にそろって縮小している。
　一方、23年春節休暇期間における国内旅行者数は23.1％増の延べ3億800万人に達し、19年の88.6％水準まで回復してきた。実現国内旅行収入は30.0％増の3758億4300万人民元で、19年の73.1％水準となっている。全国のA級旅行区域のうち9％の1281カ所で入場料が免除され、旅行消費の回復を後押しした。
　澳門博彩監察協調局（マカオ特別行政区ゲーミング監察協調局）によれば、今年1月のマカオカジノ売上高は前年同月比82.5％増の115億8000万パタカ（約1870億円）に拡大した。21年5月（104億4500万パタカ）以来の100億パタカ台を回復するとともに、22年2月以来の前年比プラスに浮上した。本土・香港・台湾からの入境者へのPCR検査義務が1月8日から撤廃され、その効果が鮮明に表れている。ただ、2019年同月比では53.6％減の水準だ。


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