16日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比294.28ポイント（1.51％）安の19245.59ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が56.65ポイント（0.86％）安の6503.21ポイントとそろって反落した。売買代金は616億190万香港ドルとなっている（15日前場は602億5820万香港ドル）。　
　投資家のリスク回避スタンスが再び強まる流れ。スイス金融大手に経営不安が浮上し、いったん落ち着きつつあった米銀の信用不安も蒸し返された。金融システムの不安定化で、世界景気が冷やされると危惧されている。原油相場の下落基調もマイナス。昨夜のWTI原油先物は5.2％安と3日続落し、およそ1年3カ月ぶりの安値に落ち込んだ。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険のAIAグループ（1299/HK）が5.2％安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD（6862/HK）が4.9％安、石油生産大手の中国海洋石油（883/HK）が4.1％安と下げが目立った。
　セクター別では、香港に拠点を置く金融が安い。上記したAIAのほか、HSBC（5/HK）が2.5％、中銀香港（2388/HK）が3.3％、渣打集団（2888/HK）が4.8％、申万宏源香港（218/HK）が2.3％ずつ下落した。
　エネルギー関連セクターも急落。前記した中国海洋石油のほか、中海油田服務（2883/HK）が4.4％安、中国石油天然気（857/HK）が3.9％安、エン鉱能源集団（1171/HK）が5.1％安、中国中煤能源（1898/HK）が3.1％安、中国神華能源（1088/HK）が2.9％安で引けた。
　非鉄セクターもさえない。洛陽モリブデン集団（3993/HK）が7.8％安、中国アルミ（2600/HK）が5.0％安、新疆新キン鉱業（3833/HK）が3.9％安、江西銅業（358/HK）が3.7％安と値を下げた。
　半面、医療・医薬セクターの一角はしっかり。阿里健康信息技術（241/HK）が3.5％高、平安健康医療科技（1833/HK）が2.0％高、京東健康（6618/HK）が1.8％高、中国神威薬業集団（2877/HK）が2.3％高、広州白雲山医薬集団（874/HK）が1.6％高、中国生物製薬（1177/HK）が1.2％高と値を上げた。
　一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49％安の3247.17ポイントで取引を終了した。エネルギー株が安い。素材株、インフラ関連株、運輸株、自動車株、保険・証券株なども売られた。半面、不動産株は高い。銀行株、公益株、食品・酒造株の一角も買われた。



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