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2023/07/11 13:27

香港前場:ハンセン1.5%高で続伸、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比282.19ポイント(1.53%)高の18761.91ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が94.06ポイント(1.51%)高の6329.30ポイントとそろって続伸した。売買代金は429億1420万香港ドルとなっている(10日前場は449億9110万香港ドル)。
 中国の景気支援スタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)と国家金融監督管理総局は10日、昨年11月に発表した不動産業界に対する金融支援策について、一部の実施期限を2024年末まで延長すると発表した。中国景気の回復遅れが懸念される中、当局は追加の刺激策を打ち出すとの観測も根強い。市場関係者の間からは、「人民銀は金融緩和のスタンスを強める」との観測も流れている。また、昨夜の米債券市場で、米長期債利回りが急低下したこともプラス材料だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が5.0%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)とマカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)がそろって4.6%高と上げが目立った。マカオ・カジノについては、集客の回復が期待されている。マカオ国際空港の利用客は足元で増加。今年6月は延べ43万1000人に達し、23年の月次最多を記録した。例年6月は閑散期に当たるが、アフターコロナで旅客需要が拡大している。
 セクター別では、中国の不動産が高い。融創中国HD(1918/HK)が3.9%、中国金茂HD(817/HK)が2.7%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.6%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.1%ずつ上昇した。
 自動車セクターも急伸。蔚来集団(9866/HK)が12.1%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.4%高、理想汽車(2015/HK)が4.1%高で引けた。販売不振の不安がやや後退している。業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)は10日、今年7月の乗用車小売台数がマイナス成長に陥ったとしても「正常な現象」であると指摘。比較対象となる前年同月の実績が高かった点に言及した。
 半導体やスマートフォン部材などハイテク関連も物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.9%高、華虹半導体(1347/HK)が2.8%高、舜宇光学科技(2382/HK)が2.3%高、瑞声科技HD(2018/HK)が1.7%高で前場取引を終えた。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%高の3219.21ポイントで前場取引を終了した。自動車株が高い。ハイテク株、金融株、素材株、医薬品株、インフラ建設株、不動産株なども買われた。半面、公益株は高い。エネルギー株、運輸株、メディア・娯楽株も売られた。



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