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2023/07/31 13:28

香港前場:ハンセン1.5%高で3日続伸、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 週明け31日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比292.22ポイント(1.47%)高の20208.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が155.99ポイント(2.29%)高の6964.46ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は995億4210万香港ドルに拡大している(28日前場は632億8720万香港ドル)。
 内外の好材料が投資家心理を上向かせる流れ。中国経済政策の期待感が持続していることに加え、米インフレ率が鈍化していることも材料視された。米商務省が公表した6月の個人消費支出(PCE)統計では、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向の目安とするコア価格指数の伸びが前年同月比で4.1%にとどまり、2021年9月以来で最小を記録。インフレ鈍化を受け、FRBの利上げサイクル終了の期待が改めて高まっている。寄り付き直後に公表された中国の今年7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3。前月実績と市場予想(ともに49.0)を上回っている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技指数は3.2%高と他の指数をアウトパフォームした(構成30銘柄のうち上昇28)。個別では、動画配信プラットフォームのビリビリ(9626/HK)が7.3%高、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が7.0%高、データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が5.8%高と上げが目立っている。
 中国不動産セクターも一部銘柄を除き急伸。広州富力地産(2777/HK)が17.8%高、融創中国HD(1918/HK)が13.0%高、合景泰富集団HD(1813/HK)が8.1%高、龍湖集団HD(960/HK)が7.1%高で引けた。政策支援の動きを好感。中国の住宅都市農村建設部は企業座談会をこのほど主宰し、建築業界の高品質な発展と不動産市場の安定的で健全な発展に向け、一段の措置を実施する方針を示した。
 レストランチェーンなど外食関連も高い。海底撈国際HD(6862/HK)が12.9%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が9.9%、海倫司国際HD(9869/HK)が7.8%、九毛九国際HD(9922/HK)が5.9%ずつ上昇した。販売回復が期待される。火鍋チェーン最大手の海底撈は7月30日、2023年6月中間期の純利益が継続事業ベースで22億人民元(約435億円)以上に拡大するとの見通しを公表。前年同期の7200万人民元に比べて30%強に膨らむ計算だ。
 他の個別株動向では、約1年4カ月ぶりに取引再開した不動産デベロッパーの世茂集団HD(813/HK)が前営業日比66.3%逆行安。同社株は決算遅延などにより22年4月1日付で売買を一時停止していたが、決算発表の遅延解消など全条件を満たしたことから株式売買が再開された。同社が28日引け後に公表した21年通期、22年通期決算はいずれも赤字となっている。
 一方、本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.63%高の3296.58ポイントで前場取引を終了した。不動産株が高い。消費関連株、インフラ関連株、金融株、素材株、ハイテク株、空運株なども買われた。半面、医薬品株は安い。エネルギー株も売られた。



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