/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2023/05/10 13:24

香港前場:ハンセン0.7%安で続落、上海総合は1.4%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比143.72ポイント(0.72%)安の19723.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.88ポイント(1.01%)安の6667.25ポイントとそろって続落した。売買代金は515億4460万香港ドルとなっている(9日前場は551億8420万香港ドル)。 
 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国景気の持ち直しには時間がかかるとの見方が広がっている。中国輸入の低迷などを受け、内需の弱さが指摘された。また、米中のインフレ指標発表を前に、様子見ムードも漂っている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国景況感の悪化などを背景に、「当局は景気対策を強める」との期待も根強い状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が3.9%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が2.9%安、本土大手行の中国銀行(3988/HK)が2.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した龍湖集団のほか、広州富力地産(2777/HK)が3.9%、華潤置地(1109/HK)が2.5%、中国海外発展(688/HK)が2.2%ずつ下落した。
 中国の銀行セクターもさえない。前記した中国銀行のほか、中国農業銀行(1288/HK)が3.4%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.6%安、中国建設銀行(939/HK)が2.3%安で引けた。
 半面、自動車セクターはしっかり。長城汽車(2333/HK)が6.6%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.6%、吉利汽車HD(175/HK)が2.9%、北京汽車(1958/HK)が2.2%ずつ上昇した。ガソリン車メーカーにとっては、自動車排ガス規制の警戒感がやや薄れたことも好感されている。関係当局は9日、排ガス規制をさらに厳格化する「国6b」基準に関し、当初予定通り7月1日から適用すると正式発表。そのうえで、実際に路上を走行して排ガス評価するRDE(Real Driving Emissions)試験も新たに義務付けたが、「国6b」を満たす既存自動車の場合、RDE試験で基準達成できなくても半年間の猶予期間を与えると通知した。
 他の個別株動向では、航空機メーカーの中国航空科技工業(2357/HK)が5.6%高。公的基金の出資受け入れが材料視されている。同社は9日引け後、「国家軍民融合産業投資基金」を引受先とする第三者割当増資を実施すると発表した。
 一方、本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.40%安の3310.77ポイントで前場取引を終了した。金融株が安い。エネルギー株、不動産株、ハイテク株、運輸株、素材株なども売られた。半面、自動車株は高い。電力設備株、発電株の一角も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース