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2023/05/15 13:27

香港前場:ハンセン0.1%高で5日ぶり反発、上海総合は0.9%下落 無料記事

 週明け15日前場の香港マーケットは、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比27.44ポイント(0.14%)高の19654.68ポイントと5日ぶりに反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は0.41ポイント(0.01%)安の6663.14ポイントと小幅続落した。売買代金は461億9880万香港ドルと低調が続いている(12日前場は589億4560万香港ドル)。
 業績期待が相場を支える流れ。今週は大型ネット株の決算が集中する予定で、業績改善を見越した買いが一部銘柄に入り指数の上昇に寄与している。ハンセン指数は前営業日まで4日続落したとあって、買い戻しも入りやすかった。もっとも、上値は限定されている。米国や中国の景気不安がくすぶる中、ハンセン指数もマイナス圏で推移する場面がみられた。また、中国であす16日、4月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が公表されることも気がかり材料として意識されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が3.1%高、中国インターネットサービス大手の騰訊HD(700/HK)が2.7%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が2.3%高と上げが目立った。騰訊は今週17日、1〜3月期決算を報告する予定。ブローカー各社のコンセンサス予想では、3割増益が見込まれている。
 セクター別では、酒造や食品飲料の中国消費関連が高い。上記した華潤ビールのほか、百威亜太HD(1876/HK)が3.4%、青島ビール(168/HK)が2.6%、農夫山泉(9633/HK)が2.1%ずつ上昇した。
 ソーラー発電関連セクターもしっかり。莱特玻璃集団(6865/HK)が2.8%高、信義能源HD(3868/HK)が1.8%高、信義光能HD(968/HK)が1.6%高、協キン科技HD(3800/HK)が1.1%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターは安い。合景泰富地産HD(1813/HK)が13.1%、碧桂園HD(2007/HK)が6.4%、広州富力地産(2777/HK)が5.5%、融創中国HD(1918/HK)が3.2%ずつ下落した。流動性懸念が再燃。合景泰富地産は14日、一部社債のデフォルト(債務不履行)を報告した。販売の落ち込みも警戒。富力地産が公表した今年4月の営業実績では、不動産成約額が前年同月比で6割減少した。
 ゼネコンや建機などインフラ建設セクターもさえない。中国鉄建(1186/HK)が2.4%安、中国建築国際集団(3311/HK)が2.2%安、中国交通建設(1800/HK)が2.0%安、中国中鉄(390/HK)が1.8%安、中聯重科(1157/HK)が2.7%安、中国龍工HD(3339/HK)が2.1%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは5日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.94%安の3241.58ポイントで前場取引を終了した。不動産株が安い。金融株、エネルギー株、公益株、医薬品株、インフラ関連株なども売られた。半面、素材株は高い。半導体株、自動車株の一角も買われた。



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