3日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.27ポイント（0.06％）安の19506.11ポイント3日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）は1.78ポイント（0.03％）高の6671.15ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は525億9510万香港ドルとなっている（2日前場は598億5390万香港ドル）。
　投資家の慎重スタンスが続く流れ。中国の景気不安や米国債の格下げ、米金利高などが引き続き売り材料視されている。昨夜の米債券市場では、利上げサイクル終了の期待が後退し、米10年債利回りが一段と上昇した（一時、約9カ月ぶりの高水準）。ただ、下値は限定されている。中国経済対策の期待感が支えだ。市場では「8月中旬にも預金準備率が引き下げられる可能性がある」との観測も流れている。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD（6098/HK）が3.7％安、ビールメーカー大手の百威亜太HD（1876/HK）が3.1％安、石油グループ大手の中国石油天然気（857/HK）が2.0％安と下げが目立った。百威亜太については、中間期の8％減益などが嫌気されている。
　セクター別では、管理サービスやデベロッパーなど中国の不動産が安い。上記した碧桂園服務のほか、世茂服務HD（873/HK）が4.0％、融創服務HD（1516/HK）が2.0％、融創中国HD（1918/HK）が2.3％、碧桂園HD（2007/HK）が1.4％ずつ下落した。
　非鉄セクターもさえない。江西銅業（358/HK）が2.0％安、中国宏橋集団（1378/HK）が1.9％安、新疆新キン鉱業（3833/HK）が1.8％安、洛陽モリブデン集団（3993/HK）が1.5％安で引けた。
　半面、マカオ・カジノの銘柄群はしっかり。美高梅中国HD（2282/HK）が5.9％高、澳門博彩HD（880/HK）が5.1％高、永利澳門（1128/HK）が2.9％高、金沙中国（1928/HK）が2.1％高で前場取引を終えた。業績改善の期待が高まっている。マカオ政府は1日、今年7月の域内カジノ売上高が166億6200万パタカ（約2970億円）に上ったと報告した。前年同月の3億9800万パタカから42倍に急拡大したという。
　一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18％安の3255.89ポイントで前場取引を終了した。消費関連株が安い。素材株、エネルギー株、不動産株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども売られた。半面、発電株は高い。金融株、医薬品株なども買われた。



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