16日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比36.42ポイント（1.12％）安の3226.89ポイントと反落した。終値ベースで、約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
　原油安が逆風となる流れ。昨夜のWTI原油先物は5.2％安と3日続落し、およそ1年3カ月ぶりの安値に落ち込んだ。関連銘柄に売りが先行し、全体相場を押し下げている。また、欧米の金融システム不安も懸念された。スイス金融大手に経営不安が浮上し、いったん落ち着きつつあった米銀の信用不安も蒸し返されている。世界景気が冷やされると危惧された。中国景気の持ち直し期待などを手がかりに指数は下げ渋る場面がみられたものの、引けにかけて下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、エネルギー関連の下げが目立つ。中海油田服務（601808/SH）が4.6％安、中国石油天然気（601857/SH）が3.0％安、中国神華能源（601088/SH）が2.8％安で引けた。そのほか、タンカーの招商局能源運輸（601872/SH）が7.4％安、中遠海運能源運輸（600026/SH）が6.9％安で取引を終えている。
　非鉄や鉄鋼の素材株も安い。洛陽モリブデン（603993/SH）が7.9％、中国アルミ（601600/SH）が5.9％、江西銅業（600362/SH）が4.7％、宝山鋼鉄（600019/SH）が3.4％、新余鋼鉄（600782/SH）が3.2％ずつ下落した。
　軍事関連株もさえない。軍用電子機器の中国海防（600764/SH）が5.2％安、衛星開発・運用の中国衛星（600118/CH）が4.7％安、弾薬・ロケットの長城軍工（601606/SH）が3.6％安、衛星・ロケット用システムの航天時代電子（600879/SH）と航空製品の中国航発航空科技（600391/SH）がそろって3.2％安と値を下げた。ハイテク株、インフラ関連株、運輸株、不動産株、公益株、自動車株、保険・証券株なども売られている。
　半面、銀行株はしっかり。中国銀行(601988/SH）が3.0％、中信銀行（601998/SH）が2.5％、中国工商銀行（601398/SH）が1.3％、中国郵政儲蓄銀行（601658/SH）が1.2％ずつ上昇した。酒造・食品株の一角も買われている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.79ポイント（1.29％）安の289.77ポイント、深センB株指数が12.91ポイント（1.09％）安の1168.22ポイントで終了した。



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