2023/08/01 17:36
香港大引:ハンセン0.3%安で4日ぶり反落、不動産セクターに売り
1日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比67.82ポイント(0.34%)安の20011.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が44.79ポイント(0.65%)安の6854.52ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は1351億9030万香港ドルに縮小している(7月31日は1825億6140万香港ドル)。
売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとで約3カ月ぶりの高値水準を回復していた。域内経済の成長鈍化も懸念。香港政府が7月31日に発表した2023年第2四半期(4〜6月)の域内総生産(GDP)速報値は前年同期比で1.5%増にとどまり、市場予想(3.5%)を大幅に下回った。もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が持続する中、ハンセン指数は高く推移する場面もみられた。中国国務院(内閣に相当)は7月31日の常務会議で、適時に規制を緩和し、景気回復を支える方針を示している。取引時間中に公表された7月の財新中国製造業PMI(民間による)は49.2に悪化し(6月は50.5)、景況判断の境目となる50を3カ月ぶりに割り込んだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が10.1%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が7.6%安、不動産開発香港大手の恒隆地産(101/HK)が6.6%安と下げが目立った。信義光能は中間決算の減益が嫌気されている。恒隆地産の中間決算は2割増益だったが、売上高は1.2%減で予想にとどかなかった。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園のほか、世茂集団HD(813/HK)が30.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が18.1%ずつ下落した。不動産販売の低迷が懸念される。主要デベロッパー100社の7月販売額は前年同月比で33%減少し、直近数年で最低を記録した。世茂集団については、21年通期、22年通期決算がいずれも赤字となったことなども引き続き売り材料視された。同社株は前日、約1年4カ月ぶりに取引再開し、前営業日比65.6%安と急落している。広東省地盤の雅居楽に関しては、割当増資計画もネガティブ材料だ。
中国金融セクターもさえない。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.9%安、招商銀行(3968/HK)が1.6%安、国人民財産保険(2328/HK)が2.9%安、中国人民保険集団(1339/HK)が2.7%安、中信証券(6030/HK)が2.3%安、海通証券(6837/HK)が1.5%安で引けた。
半面、中国発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が2.3%高、華能国際電力(902/HK)が1.9%高、華潤電力HD(836/HK)と中国電力国際発展(2380/HK)がそろって1.4%高で取引を終えた。
一方、本土マーケットは3日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09ポイント安の3290.95ポイントで取引を終了した。金融株が安い。不動産株、消費関連株、医薬品株、インフラ関連株、半導体株なども売られた。半面、発電株は高い。エネルギー株、素材株なども買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとで約3カ月ぶりの高値水準を回復していた。域内経済の成長鈍化も懸念。香港政府が7月31日に発表した2023年第2四半期(4〜6月)の域内総生産(GDP)速報値は前年同期比で1.5%増にとどまり、市場予想(3.5%)を大幅に下回った。もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が持続する中、ハンセン指数は高く推移する場面もみられた。中国国務院(内閣に相当)は7月31日の常務会議で、適時に規制を緩和し、景気回復を支える方針を示している。取引時間中に公表された7月の財新中国製造業PMI(民間による)は49.2に悪化し(6月は50.5)、景況判断の境目となる50を3カ月ぶりに割り込んだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が10.1%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が7.6%安、不動産開発香港大手の恒隆地産(101/HK)が6.6%安と下げが目立った。信義光能は中間決算の減益が嫌気されている。恒隆地産の中間決算は2割増益だったが、売上高は1.2%減で予想にとどかなかった。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園のほか、世茂集団HD(813/HK)が30.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が18.1%ずつ下落した。不動産販売の低迷が懸念される。主要デベロッパー100社の7月販売額は前年同月比で33%減少し、直近数年で最低を記録した。世茂集団については、21年通期、22年通期決算がいずれも赤字となったことなども引き続き売り材料視された。同社株は前日、約1年4カ月ぶりに取引再開し、前営業日比65.6%安と急落している。広東省地盤の雅居楽に関しては、割当増資計画もネガティブ材料だ。
中国金融セクターもさえない。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.9%安、招商銀行(3968/HK)が1.6%安、国人民財産保険(2328/HK)が2.9%安、中国人民保険集団(1339/HK)が2.7%安、中信証券(6030/HK)が2.3%安、海通証券(6837/HK)が1.5%安で引けた。
半面、中国発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が2.3%高、華能国際電力(902/HK)が1.9%高、華潤電力HD(836/HK)と中国電力国際発展(2380/HK)がそろって1.4%高で取引を終えた。
一方、本土マーケットは3日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09ポイント安の3290.95ポイントで取引を終了した。金融株が安い。不動産株、消費関連株、医薬品株、インフラ関連株、半導体株なども売られた。半面、発電株は高い。エネルギー株、素材株なども買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。