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2023/08/11 17:38

香港大引:ハンセン0.9%安で3日ぶり反落、テック指数は2.4%下落 無料記事

11日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比173.07ポイント(0.90%)安の19075.19ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が87.92ポイント(1.33%)安の6540.63ポイントとそろって3日ぶりに反落した。ハンセン指数は約3週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は965億7920万香港ドルにやや拡大した(10日は810億8650万香港ドル)。
 新規買い材料に乏しい中、内外の不安材料が意識される流れ。米長期金利の上昇や米中対立の警戒感、中国不動産業の債務問題などが重しとなっている。また、来週は7月の中国経済指標などが集中して公表されるため(15日に鉱工業生産や小売売上高、中期貸出ファシリティ(MLF)金利など、金融統計も15日までに発表)、結果を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながった。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は2.4%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成30銘柄のうち下落28)。個別では、半導体ファウンドリー中国大手の華虹半導体(1347/HK)が9.0%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が5.5%安と値を下げた。華虹は4〜6月期の減益決算が売り材料視されている。
 証券・保険セクターも安い。国聯証券(1456/HK)が6.2%、中信証券(6030/HK)が5.9%、中国人寿保険(2628/HK)が3.4%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が3.7%安、北京汽車(1958/HK)と吉利汽車HD(175/HK)、蔚来集団(9866/HK)がそろって2.8%安で引けた。
 他の個別株動向では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が5.8%安。債務問題に加え、業績悪化も懸念されている。同社は10日引け後、6月中間期の業績について、純損失が450億〜550億人民元となる見通しを示した(前年同期は黒字)。ほか、粉ミルク中国最大手の中国飛鶴(6186/HK)が11.4%安。中間決算の減益見通しが嫌気された。
 半面、中国不動産セクターの一角は物色される。中国金茂HD(817/HK)が6.0%、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.4%、世茂集団HD(813/HK)が3.5%ずつ上昇した。産業支援の動きが期待されている。中国証券監督管理委員会の債券部門が11日、国内の不動産デベロッパー、金融機関を招集してオンライン会議を開くもよう――と伝わった。また、中国人民銀行(中央銀行)も先週、デベロッパーの幹部らと会談し、民営企業への融資支援を強化する方針を示した――と報じられている。
 そのほか、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が1.1%高。同社が昨日引け後に公表した4〜6月期決算は51%増益となり、市場予想も上回っている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.01%安の3189.25ポイントで取引を終了した。保険・証券株が安い。ITハイテク株、消費関連株、エネルギー株、公益株、素材株、インフラ関連株、不動産株なども売られた。


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