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2023/08/09 13:24

香港前場:ハンセンは0.1%安で3日続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

9日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比10.95ポイント(0.06%)安の19173.22ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も9.98ポイント(0.15%)安の6577.77ポイントと続落した。売買代金は458億4950万香港ドルとなっている(8日前場は543億1570万香港ドル)。
 内外の不安材料が投資家心理の重しとなる流れ。昨夜の米株市場では、複数地銀の格下げを嫌気し、主要株価指数がそろって反落した。中国国内では、地方政府や不動産デベロッパーの債務問題が再びクローズアップされている。中国経済の先行き不安もくすぶる状況だ。朝方公表された今年7月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)がマイナス0.3%、生産者物価指数(PPI)はマイナス4.4%という結果。CPIは予想ほどではなかったが2021年2月以来となるマイナス圏に突入し、PPIは前月から改善したものの、市場予想(マイナス4.0%)以上に下落した。ただ、下値は限定的。「主要経済指標の不振は経済対策につながる」との期待も根強く、指数は一時プラス圏に浮上している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が4.4%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が3.6%安、金沙中国(1928/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、自動車が安い。理想汽車(2015/HK)が6.1%、小鵬汽車(9868/HK)が3.1%、蔚来集団(9866/HK)が2.6%、比亜迪(1211/HK)が1.4%ずつ下落した。「価格競争」の再発が引き続き懸念材料。証券専門紙は8日、中国で値下げや割引キャンペーンの実施を発表する自動車メーカーが8月に入り増えていると報じた。
 中国保険セクターもさえない。中国人寿保険(2628/HK)が1.5%安、中国人民保険集団(1339/HK)が1.4%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.0%安、中国人民財産保険(2328/HK)が0.8%安で引けた。
 半面、医薬品セクターは高い。康希諾生物(6185/HK)が21.4%、山東新華製薬(719/HK)が6.2%、百済神州(6160/HK)が5.0%、中国生物製薬(1177/HK)が4.8%ずつ上昇した。中国バイオ医薬品ベンチャーの康希諾については、製薬会社の英アストラゼネカと製品供給に関する枠組み協定を締結したことも刺激材料となっている。
 レストランチェーンなど外食関連もしっかり。九毛九国際HD(9922/HK)が5.5%高、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が4.5%高、海倫司国際HD(9869/HK)が1.6%高、海底撈国際HD(6862/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%安の3249.02ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、公益株、素材株、エネルギー株、インフラ関連株、不動産株なども売られた。半面、医薬品株は高い。銀行株も買われた。


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