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2020/05/04 13:21

香港前場:ハンセン3.8%安で4日ぶり反落、米中対立を懸念 無料記事

 連休明け4日前場の香港マーケットは大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比947.41ポイント(3.84%)安の23696.18ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が426.99ポイント(4.25%)安の9613.88ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は634億4300万香港ドルに拡大している(4月29日の前場は460億4900万香港ドル)。
 米中対立の警戒感が再燃し、投資家のリスク回避スタンスが強まる流れ。トランプ米大統領は4月30日、新型コロナウイルス感染拡大を巡り、中国が初期対応を誤った結果、世界各国にウイルスがまん延したと批判を強めた。米メディアは同日、トランプ政権は中国に対し「報復措置」を検討していると報道している。また、ポンペオ米国務長官は5月3日、新型コロナの起源について、「湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所だとする証拠がある」とメディアインタビューで答えた。
 ハンセン指数の構成銘柄は全面安。なかでも、資源関連の下げが目立つ。石油大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が9.3%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が8.7%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が7.1%安。時間外取引のNY原油先物が急反落していることを嫌気している。そのほか、傘下に資源会社などを持つ政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が7.2%安と売られた。
 中国不動産セクターも急落。融創中国HD(1918/HK)が6.7%安、万科企業(2202/HK)が5.8%安、広州富力地産(2777/HK)が5.5%安、碧桂園HD(2007/HK)と中国恒大集団(3333/HK)がそろって5.4%安、華潤置地(1109/HK)が5.0%安で引けた。広州富力地産に関しては、1〜3月期決算の8割減益が売り材料視されている。
 中国金融セクターも安い。海通証券(6837/HK)が7.2%、中信証券(6030/HK)が6.2%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が6.4%、中国太平保険HD(966/HK)が6.3%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が6.9%ずつ下落した。
 医薬品セクターもさえない。中国神威薬業集団(2877/HK)が6.1%安、広州白雲山医薬集団(874/HK)が5.8%安、上海復星医薬集団(2196/HK)が5.2%安、石薬集団(1093/HK)が4.8%安で取引を終えた。
 一方、本土マーケットはメーデー休暇によりあす5日まで休場。翌6日に取引再開する。


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