/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/02/11 13:24

香港前場:ハンセン1.3%高で3日ぶり反発、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比341.68ポイント(1.25%)高の27583.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が166.00ポイント(1.56%)高の10820.43ポイントとそろって3日ぶりに反発した。半日の売買代金は634億7200万香港ドルとなっている(10日の前場は601億600万香港ドル)。
 新型肺炎拡大の過度な警戒感が後退。新型コロナウイルス感染による肺炎に関しては、治癒率が大きく改善したと伝わった。専門家の間では、感染拡大のピークが2月中下旬に到来するとの見方も浮上している。一部工場で操業再開が再延期されるなど、中国経済の悪化懸念はくすぶるものの、ひとまず不透明感も薄らいだ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.1%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が3.3%高、同業の中国海外発展(688/HK)が3.1%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.0%高と上げが目立った。吉利汽車については、同一グループ企業のボルボ・カーと、両社業務の合併に向けた初歩的な検討に入ったと報告したことがプラス。業容拡大の期待が高まっている。
 セクター別では、中国の不動産が高い。上記した碧桂園と中国海外発展のほか、融創中国HD(1918/HK)が5.1%、中国恒大集団(3333/HK)が3.4%、龍湖集団HD(960/HK)が3.3%、万科企業(2202/HK)が2.5%、華潤置地(1109/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が3.0%高、中国建設銀行(939/HK)が2.4%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.2%高、中国民生銀行(1988/HK)が1.8%高、招商銀行(3968/HK)が1.7%高と値を上げた。
 半面、オンラインソフトやネットゲームなどの「在宅消費」銘柄はさえない。網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が5.2%安、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が3.2%安、中手遊科技集団(302/HK)が3.4%安、IGG(799/HK)が1.6%安と値を下げている。足もとでは、「肺炎拡大の影響で利用者が増える」との思惑で上げが目立っていた。
 一方、本土マーケットは6日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の2900.14ポイントで前場の取引を終えた。金融株が相場を主導する。食品・飲料株、不動産株、運輸株、発電株、資源・素材株、インフラ関連株なども買われた。半面、メディア・娯楽関連株は安い。医薬品株やハイテク株、自動車株の一角も売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース