2023/08/09 17:37
香港大引:ハンセン0.3%高で3日ぶり反発、医薬品セクターに買い
9日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比61.86ポイント(0.32%)高の19246.03ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も25.48ポイント(0.39%)高の6613.23ポイントと反発した。売買代金は850億3870万香港ドルに縮小している(8日は1046億1980万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。さえない経済指標が相次ぐ中、市場では「主要経済指標の不振は景気刺激策につながる」との見方が広がった。物価の落ち込みで金融緩和の余地が広がった――との指摘もみられている。朝方公表された今年7月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)がマイナス0.3%、生産者物価指数(PPI)はマイナス4.4%という結果。CPIは予想ほどではなかったが2021年2月以来、2年5カ月ぶりのマイナス圏に転落し、PPIは前月から改善したものの、市場予想(マイナス4.0%)以上に下落した。指数は安く推移していたが、引けにかけてプラス圏に浮上している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が3.8%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.9%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.6%高と上げが目立った。医薬品関連は、指数銘柄以外も軒並み買われる。中でも、中国バイオ医薬品ベンチャーの康希諾康希諾生物(6185/HK)は15.5%高。同社については、製薬会社の英アストラゼネカと製品供給に関する枠組み協定を締結したことも刺激材料となった。
レストランチェーンなど外食関連も高い。呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が6.3%、九毛九国際HD(9922/HK)が5.1%、海倫司国際HD(9869/HK)が2.9%、海底撈国際HD(6862/HK)が2.0%ずつ上昇した。
食品飲料の銘柄群も物色される。康師傅HD(322/HK)が2.4%高、統一企業中国HD(220/HK)が2.2%高、農夫山泉(9633/HK)が1.4%高、中国旺旺HD(151/HK)と中国蒙牛乳業(2319/HK)がそろって1.3%高で引けた。
不動産セクターの一角もしっかり。中国金茂HD(817/HK)が4.4%高、合景泰富地産(1813/HK)が1.7%高、万科企業(2202/HK)が1.4%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.0%高で取引を終えた。
半面、自動車セクターの一角は安い。理想汽車(2015/HK)が5.5%、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%、蔚来集団(9866/HK)が2.6%、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%ずつ下落した。「価格競争」の再発が引き続き懸念材料。証券専門紙は8日、中国で値下げや割引キャンペーンの実施を発表する自動車メーカーが8月に入り増えていると報じた。
一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%安の3244.49ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。発電株、自動車株、インフラ関連株、素材株、エネルギー株、証券株、不動産株の一角なども売られた。半面、医薬品株は高い。銀行株、食品飲料株の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。さえない経済指標が相次ぐ中、市場では「主要経済指標の不振は景気刺激策につながる」との見方が広がった。物価の落ち込みで金融緩和の余地が広がった――との指摘もみられている。朝方公表された今年7月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)がマイナス0.3%、生産者物価指数(PPI)はマイナス4.4%という結果。CPIは予想ほどではなかったが2021年2月以来、2年5カ月ぶりのマイナス圏に転落し、PPIは前月から改善したものの、市場予想(マイナス4.0%)以上に下落した。指数は安く推移していたが、引けにかけてプラス圏に浮上している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が3.8%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.9%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.6%高と上げが目立った。医薬品関連は、指数銘柄以外も軒並み買われる。中でも、中国バイオ医薬品ベンチャーの康希諾康希諾生物(6185/HK)は15.5%高。同社については、製薬会社の英アストラゼネカと製品供給に関する枠組み協定を締結したことも刺激材料となった。
レストランチェーンなど外食関連も高い。呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が6.3%、九毛九国際HD(9922/HK)が5.1%、海倫司国際HD(9869/HK)が2.9%、海底撈国際HD(6862/HK)が2.0%ずつ上昇した。
食品飲料の銘柄群も物色される。康師傅HD(322/HK)が2.4%高、統一企業中国HD(220/HK)が2.2%高、農夫山泉(9633/HK)が1.4%高、中国旺旺HD(151/HK)と中国蒙牛乳業(2319/HK)がそろって1.3%高で引けた。
不動産セクターの一角もしっかり。中国金茂HD(817/HK)が4.4%高、合景泰富地産(1813/HK)が1.7%高、万科企業(2202/HK)が1.4%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.0%高で取引を終えた。
半面、自動車セクターの一角は安い。理想汽車(2015/HK)が5.5%、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%、蔚来集団(9866/HK)が2.6%、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%ずつ下落した。「価格競争」の再発が引き続き懸念材料。証券専門紙は8日、中国で値下げや割引キャンペーンの実施を発表する自動車メーカーが8月に入り増えていると報じた。
一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%安の3244.49ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。発電株、自動車株、インフラ関連株、素材株、エネルギー株、証券株、不動産株の一角なども売られた。半面、医薬品株は高い。銀行株、食品飲料株の一角も買われた。
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