2024/03/07 17:32
香港大引:ハンセン1.3%安で反落、薬明生物21.5%下落
7日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比208.31ポイント(1.27%)安の16229.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が59.14ポイント(1.04%)安の5613.83ポイントと反落した。売買代金は980億880万香港ドルとなっている(6日は1023億7710万香港ドル)。
米国の対中圧力が不安視される流れ。バイデン米政権はこのところ、自動車やバイオテクノロジー、半導体などの各分野で対中規制を強化しつつある。米上下両院の超党派グループが提出した特定の中国バイオテクノロジー企業が米連邦政府と契約を結ぶことを制限する「バイオセキュア法案」に関し、その手続きは進展していると伝わった。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が支えだ。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は6日の記者会見で、「今後さらに預金準備率を引き下げる余地がある」と述べ、金融緩和を一段と進める可能性を示唆している。取引時間中に公表された今年1〜2月の中国貿易統計に関しては、米ドル建ての輸出入が予想を上回ったものの、これを好感する買いは限定された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の銘柄が急落。薬明生物技術(2269/HK)が21.5%安、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が20.6%安とそろって反落している。前日は政策支援の期待で急伸していた。
中国不動産セクターも安い。旭輝(884/HK)が9.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)が7.5%、世茂集団HD(813/HK)が6.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.3%ずつ下落した。
自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が5.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が5.2%安、長城汽車(2333/HK)が2.4%安、比亜迪(1211/HK)が2.3%安で引けた。
半面、レアアース・非鉄関連は高い。非鉄金属・鉱石など生産・貿易の五鉱資源(1208/HK)が14.7%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が13.6%、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(2600/HK)が4.9%ずつ上昇した。
決算動向を手がかりにした物色もみられる。増益に加え配当の増額方針を示した食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(220/HK)が13.2%高、利益が2.3倍に拡大した電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が6.0%高、黒字転換した宅配サービスの京東物流(2618/HK)が5.5%高と値を上げた。
そのほか、AI(人工知能)企業の北京第四範式智能技術(6682/HK)が28.0%高と大幅続伸。昨年上場(2023年9月28日)した同社株は、連日で上場来高値を更新した。中国政府はAI産業の発展に注力する方針。政策支援の期待が高まっている。
一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%安の3027.40ポイントで取引を終了した。医薬株が安い。ハイテク株、消費関連株、不動産株、メディア・娯楽株、証券株、空運株、軍事関連株なども売られた。半面、素材株は高い。産金株、エネルギー株、公益株、銀行株の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米国の対中圧力が不安視される流れ。バイデン米政権はこのところ、自動車やバイオテクノロジー、半導体などの各分野で対中規制を強化しつつある。米上下両院の超党派グループが提出した特定の中国バイオテクノロジー企業が米連邦政府と契約を結ぶことを制限する「バイオセキュア法案」に関し、その手続きは進展していると伝わった。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が支えだ。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は6日の記者会見で、「今後さらに預金準備率を引き下げる余地がある」と述べ、金融緩和を一段と進める可能性を示唆している。取引時間中に公表された今年1〜2月の中国貿易統計に関しては、米ドル建ての輸出入が予想を上回ったものの、これを好感する買いは限定された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の銘柄が急落。薬明生物技術(2269/HK)が21.5%安、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が20.6%安とそろって反落している。前日は政策支援の期待で急伸していた。
中国不動産セクターも安い。旭輝(884/HK)が9.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)が7.5%、世茂集団HD(813/HK)が6.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.3%ずつ下落した。
自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が5.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が5.2%安、長城汽車(2333/HK)が2.4%安、比亜迪(1211/HK)が2.3%安で引けた。
半面、レアアース・非鉄関連は高い。非鉄金属・鉱石など生産・貿易の五鉱資源(1208/HK)が14.7%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が13.6%、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(2600/HK)が4.9%ずつ上昇した。
決算動向を手がかりにした物色もみられる。増益に加え配当の増額方針を示した食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(220/HK)が13.2%高、利益が2.3倍に拡大した電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が6.0%高、黒字転換した宅配サービスの京東物流(2618/HK)が5.5%高と値を上げた。
そのほか、AI(人工知能)企業の北京第四範式智能技術(6682/HK)が28.0%高と大幅続伸。昨年上場(2023年9月28日)した同社株は、連日で上場来高値を更新した。中国政府はAI産業の発展に注力する方針。政策支援の期待が高まっている。
一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%安の3027.40ポイントで取引を終了した。医薬株が安い。ハイテク株、消費関連株、不動産株、メディア・娯楽株、証券株、空運株、軍事関連株なども売られた。半面、素材株は高い。産金株、エネルギー株、公益株、銀行株の一角も買われた。
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