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2023/11/13 13:23

香港前場:ハンセン0.1%安で5日続落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 週明け13日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比24.46ポイント(0.14%)安の17178.80ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が11.16ポイント(0.19%)安の5889.66ポイントとそろって5日続落した。売買代金は346億9780万香港ドルとなっている(10日前場は396億1800万香港ドル)。
 中国の景気後退懸念が投資家心理の重しとなる流れ。足元で公表された経済指標が総じて弱い内容となったほか、ネット小売の伸び悩みも明らかになっている。市場調査会社の最新データによれば、オンライン通販セールイベント「シングルデー(独身の日、双11)」の総取引額(GMV)は前年同期比2.1%増(10月31日午後8時〜11月11日午後11時59分までの累計)にとどまり、増加率は前年の13.7%から大幅に鈍化した。米中の指標発表も気がかり。米国では14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、16日にフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数(週間)、中国では15日朝方に11月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、取引時間中(日本時間11時ごろ)に10月の小売売上高や鉱工業生産などが予定されている。先週末の米ハイテク株高を手がかりに買いが先行したものの、ハンセン指数などは前引けにかけてマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中堅行の招商銀行(3968/HK)が3.3%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.2%安、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が2.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、スポーツ用品や家電など中国の消費が安い。上記した李寧のほか、特歩国際HD(1368/HK)が6.3%、安踏体育用品(2020/HK)が1.7%、海信家電集団(921/HK)が2.1%、海爾智家(6690/HK)が1.8%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。旭輝(884/HK)が5.0%、広州富力地産(2777/HK)が4.1%安、融創中国HD(1918/HK)が3.7%安、越秀地産(123/HK)が2.8%安で前場取引を終えた。不動産市場の低迷が不安視されている。富力地産の10月成約額は、前年同月比で45%減少した。
 半面、「ニューエコノミー」関連銘柄の一角は物色される。ハンセン科技(テック)指数は0.6%逆行高した。個別では、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(285/HK)が4.4%高、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が4.3%高、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が4.2%高と値を上げている。
 一方、本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.19%安の3033.31ポイントで前場の取引を終了した。医薬株が安い。消費関連株、金融株、公益株、エネルギー株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。軍事関連株、メディア・娯楽株も買われた。



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