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2023/08/15 13:23

香港前場:ハンセン0.8%安で3日続落、上海総合は0.3%下落 無料記事

15日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比151.00ポイント(0.80%)安の18622.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も41.46ポイント(0.65%)安の6382.38ポイントとそろって3日続落した。売買代金は436億20万香港ドルに低迷している(14日前場は577億1280万香港ドル)。
 中国の景気不安が投資家心理を冷やす流れ。取引時間中に公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などがそろって大幅に下振れている。これより先に発表された貿易や物価の統計に関しても、景気持ち直し遅れを示唆する内容だった。米金利高も逆風。米インフレ懸念が強まる中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが一時、昨年11月以来の高水準を付けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇圧力も高まると警戒されている。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の景気支援スタンスが支えだ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、8月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利を2.65→2.50%に引き下げると発表。市場の事前予想では据え置きが見込まれていた。リバースレポ金利も引き下げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が7.3%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が3.9%安、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が3.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、医療機器・医療サービスが安い。コン博医療HD(2216/HK)が3.7%、微創医療科学(853/HK)が2.6%、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が1.5%、京東健康(6618/HK)が2.3%、平安健康医療科技(1833/HK)が1.8%ずつ下落した。
 エアラインやツアー会社など旅行関連も売られる。国南方航空(1055/HK)が3.2%安、中国東方航空(670/HK)が2.4%安、中国国際航空(753/HK)が2.0%安、縦横遊HD(8069/HK)が9.8%安、東瀛遊HD(6882/HK)が4.3%安と値を下げた。
 非鉄関連の銘柄群もさえない。中国アルミ(2600/HK)が4.1%安、五鉱資源(1208/HK)が2.5%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)と江西カン鋒リ業(1772/HK)がそろって1.9%安で引けた。
 半面、中国発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が1.5%、中国電力国際発展(2380/HK)が1.0%、華能国際電力(902/HK)が0.9%、華潤電力HD(836/HK)が0.7%ずつ上昇した。
 他の個別株動向では、資金繰り不安が後退し、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が14.7%高。同社は14日引け後、アラブ首長国連邦(UAE)の同業会社で、米ナスダック上場のNWTNから5億米ドルの出資を受け入れると発表した。
 一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%安の3169.19ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。素材株、不動産株、医薬品株、消費関連株、インフラ関連株なども売られた。半面、金融株は高い。公益株、エネルギー株も買われた。


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